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GRIZZLY GARAGE

自己満足の、自己把握用のデータベース。覚え書き。

ニューヨークのタクシー事情2020

以前、ゲームブログの方でやっていたものの2020年版。と言っても、ゲームブログの方は更新頻度が大分不定期ながらも健在なので、こちらでやる必要は薄いのだが、せっかくイエローキャブのミニカーも増えてきたわけだし、ミニカーの紹介を交えつつ、コロナで仕事と学校が丸々吹っ飛んだのでじっくりと。

ソースとしてはインスタ、ツイッター等のSNS、ニューヨーク市公式データベース、Youtube、自動車系ジャーナル当たりか。現地住みのタクシー好きを見つける事が出来れば良いのだが、コロナの影響でニューヨークはとんでもない事になってるのは言うまでもなく……。果たして、当方の夢であるイエローキャブのクラウンヴィクトリアに乗れるのだろうか?という心配もあるが、今は終息を祈りつつ、終息後即動けるように動くまでの事。アンテナは大事。

長くなるのは必須なので、続きから。


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TOMICA NISSAN NV200 TAXI

まず最初にお話ししなくてはならないのは個人的にここ最近で衝撃的だったことから。

2010年代も頭、ニューヨークで行われた次期イエローキャブを決める選挙「Taxi of Tomorrow」。
この最終候補はフォード・トランジットコネクト、カラサン V-1コンセプト、そして日産・NV200の3つ。そしてその選挙を勝ち抜いたのがNV200で、それがイエローキャブに使われる……というニュースを見たという記憶がある人も多いだろう。
でもそれ以降の話、知ってる?という話。

ニュースが報じられたのは確か2011年も半ば。関東では東日本大震災のニュースが落ち着き出した頃だっただろうか。
でもその後どうなったのかと言えば、ニュースに報じられることは皆無だった。というのも、2014年から納入が開始されたにもかかわらず、いろいろ二転三転して「独占供給」が却下されたかと思えば、逆に独占供給に違法性は無いとその判決がひっくり返るなんてことが裁判所で発生してグダグダしていたのだ。
無論、供給自体は始まっていたし、着実に数は増やしていたのは事実。しかし、それでも独占とはならなかった。

というのも、アメリカのタクシー業界を根幹から揺るがすサービスの台頭が背景にある。それはUberやLyftと言った配車サービス。
サンフランシスコでは老舗のタクシー会社がそれらに押されて倒産した、なんてニュースが出るくらいに、アメリカのタクシー業界を追い詰める事案だったりする。もちろん、ニューヨークのイエローキャブも例外ではない。
元々ニューヨーク市の交通インフラに関しては赤字続きらしく、そんな状態でのこれらの台頭はますます市の財政を苦しめかねないこともあり、独占供給の話を見直す事となり、白紙化。結果、採用車種が一時期NV200を中心に、7車種程度のミニバンに絞ってきた物を、一気にセダン・SUV等を含めた、30車種程度まで許容する方針に変更。これの背景にはもちろん、配車サービスで多種多様の車がニューヨーク市内を的士の代わりに動いていたことが影響していると思わざるを得ない。

タクシーの多様性は当方としては嬉しいのだが、まさかの事態に陥っていたことに驚きを隠せなかったのも事実。

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なんだかんだで6台+未開封品を保持しているあたり、あまり好きじゃない車種もタクシーとなると話は別になってしまったり。

でも、これ、他にも要因があると思わざるも得ない。
NV200、ドライバーや利用客の評判はどうだったのか。
これらは一例に過ぎないのだが、好意的な意見をまとめると、「ルーフがガラス張りなので室内からの見晴らしは非常に良い。ニューヨーカーが上を見上げる機会はあまりないからこそ、新しい発見がある」「ボディの広さに対して取り回しが良好」……と、概ね否定的には見えない。のだが、こういうのはやはり最初だけ。

忘れないで欲しいのはNV200は腐ってもベースは貨物車両だ。サスペンションはタクシー向けに改良していると言われているが実際のところ、大差ない。そして日産製……。ニューヨークの道路事情も忘れてはならない。

日本とは違い、郊外に行けば行くほど、道がボロボロでひび割れてる……なんてことも多い。そうなると乗り心地は言わずもがな。イエローキャブが走るのはマンハッタンに限らず、ニューヨーク市全域。中にはブロンクスやクイーンズのような住宅地さえ走る。となると、乗り心地は最悪なのはお察しの通り。おまけにバンはどうしてもエンジンルームが小さくなりがちなのもあり、整備性は最悪とドライバーから不評。更に言うと重心が高いので追突事故の際に横転してしまうことも多々ある。元々この手のタイプの車は後ろからの追突の際に、ダイレクトに後部座席にダメージが及ぶとも言われており、安全性に関しては正直な所、どっこいどっこいだったのでは……と思わずには居られない。

セダンを愛用していたドライバーからすると、トールワゴン(バン)は「まるで小さなトラックを運転しているような感覚」だったりして、否定的なドライバーもおり、そんな状況下に加えて、ガソリン車しか設定が無かった点が不評を招く事に。

トドメは2010年の時点でニューヨークは「イエローキャブの大半をハイブリッド車にする」計画を打ち出して数年経っており、プリウス等のトヨタを筆頭に、ハイブリッドカーが大分普及していた背景がある。そんな中での燃費がハイブリッドに劣るガソリン車「のみ」の設定だったNV200は営業コストでの恩恵が薄かったと容易に想像が出来る。
一応日産はEVモデルの投入も検討していたし、EVにコンバート可能としていたようなのだが、結局、日産はEVを投入するより先に、2019年に北米での生産と販売を終えた。

正直な所、日産がやる気がなかったとしか思えない案件でもはや「黒歴史」なんじゃないかとさえ思わされるグダグダっぷり。日本の誇りだなんだって言われてたが、ここまで来るとむしろ日本の「恥」としか思えない。日産はNV200をタクシードライバーを向いて改良しようとしていたとは思えず、ただただ、怠慢の限りを尽くしていたとしか思えない。日本仕様でさえ、そんな感じでタクシー市場をトヨタに明け渡している現状。トヨタがJPNタクシーにシフトする2017年よりずっと前、2014年にセドリック営業車の生産を終えてからトヨタがJPNタクシーを出すまで3年以上はブランクがあり、その間に何かしらの手を打てたにも拘らず、日産はそれをしなかった。そこから見えてくるのはやはりタクシーを売る気なんてそんなにないという事実だけだろう。

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プチカスタム品。ちょっとオーバースケールだが、NV200はルーフウィンドウの関係で広告タイプの行燈がかなり特殊になっている。これはその一例を再現したもの。案外Googleでサーチしてもその写真が見つからないのは、誰もNV200に見向きして居ないということだろうか……。

さて、ここからはNV200タクシーのトミカの話。去年の6月に出たJPNタクシーとの入れ替えで廃盤になったわけだが、久しぶりのサイドスライドドア開閉ギミックは発売当初、少しだけ話題になった。

おまけに初回と通常で日本仕様と北米仕様を分ける徹底ぶりには驚かされた。タクシーにここまでするのか、と。当方はタクシー好きなのでかなり好意的に受け止めていた。

……が、しかし。
通常と初回、逆の方が良かったのでは?なんて言われている通り、通常仕様に関してはちょっと課題の残るところがいくつか。
例えば。ニューヨークのイエローキャブのトミカとなると、必然的に日本の情景には合わせづらい。日本を走るNV200のタクシーはイエローキャブを模した物もあるが、当然日本仕様なので北米仕様とは大きく異なる。一応日本にもNV200のイエローキャブモデルが存在するが、当然タクシーとして営業しているものではなく、PR用の車両で一時期銀座とかで展示されていたようなもの。今現在どうなっているかわからないが、本社の駐車場にでも眠ってるのだろう。

話は逸れたが、問題点はそれにと留まらない。ドア開閉位置が日本仕様に合わせて左側という珍現象。北米は左ハンドルが当たり前なので、何が言いたいかと言えば、後部ドアを開ける頻度が高いのは右側。一方通行の多いニューヨークだが、そうであったとしても、やはり左側より右側が多いのは火を見るより明らかだ。

なので、イエローキャブを通常にした理由が全く持って見えてこない。ライセンスの関係か?
だとしても、2年持たずして絶版という意外と短命に終わってしまっている。うーん、一体何を考えてのことだったのだろうか。
結局、トミカでも絶版になり、実車も絶版になるという、なんというか日本企業の体たらくを象徴するような1台になってしまった。




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GREENLIGHT FORD CROWN VICTORIA TAXI

さてお次は本題ともいうべき内容。ずばり、ニューヨークのイエローキャブのクラウンヴィクトリアは何台生き残っているのか?

これは公式にニューヨークのデータで調べられるのだが、どうも当方の調べ方が悪いのか、「ここ最近」の生き残りはざっと把握出来るのだが、今日現在が出せずに居る。
もしかするとコロナでデータの更新が追いついていない可能性も否定できないが。

1月1日時点ではおおよそ40台程のクラウンヴィクトリアが生存していた。2月にニューヨークに渡った2人のフォロワーも何度か目撃したとの報告および写真を貰ってる。
しかし、残念ながら2021年まで生き残れるかは別問題。タクシーのルールとして「7年ルール」が存在し、おそらくその期限が今年という個体が大半。

ツイッターの数年前に現地で確認してきたというフォロワーによると、クラウンヴィクトリアの最終年式こそ2011年だが、在庫販売と言う形を取って「2012年型」「2013年型」が存在したらしいのだが、「2014年型」は未確認。

少なくとも確認できるデータではドライバーライセンスの期限が2020年5月と2021年5月に分布しているのだが、これとタクシー車両の「7年ルール」はおそらく別物ではないか、と推測するのはフォロワー。
その為、ライセンス(公式にはメダリオンと表記されるもの)切れだからと言ってクラウンヴィクトリアが退役するわけでもなければ、ライセンスが残ってるからといって、生存しているとも限らないというなかなか厄介な存在だったりする。うーん……。

当方が発見した限り、一番遅い個体は2020年11月27日までの個体。
これはインスタに掲載されていたもので、2012年11月27日に使われ出した、という個体らしい。車体番号は「1A21」で、既に25万マイルを超えているが、かなり状態は良好らしい。まあ、今現在、CVを使っているドライバーはCVの乗り味が好きなドライバーなので、当然か。
しかしこの投稿、気になるのは本来は7年ルールのはずが、なぜか「8年ルール」の表記になっている。おまけに、2012年から走り始めた個体だとすれば、2019年に退役しているはずなので、何故現役のままなのか、いささか不思議である。ちなみに4日前の時点でまだ営業しているとの報告もあった。

うーん、ますます謎が深まるのだが、案外来年まで使える個体が少数存在する、ということなのだろうか……。どっちにしても、当方が行ける状態になるまで、現役であることを願うばかり。願わくは、貸し切って写真を撮りまくりたい所存。

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CVは1/64なのはGLなので当然として、NV200のトミカは1/62。実測したら1/63だったような記憶もあるが、ほぼ同サイズ。にも拘らずこのサイズ差。ドライバー的には好みが分かれるのは言うまでもなく……。

さて、こちらもミニカーの話をば。グリーンライトのCVはやや大味なのだが、それがかえってクラウンヴィクトリアらしさをにじみ出している。タクシーに用いられてるこれはクラウンヴィクトリアの中でも更にボディが長い「ストレッチ」なのだが、当方、グリーンライトを知るまで実は2種類のボディがあることを知らなかった。しかも、最近知ったのだが、このロングボディ、ニューヨークのタクシー向け限定で売られていたという話がある。
現役のイエローキャブのCVは全部このストレッチのみで、所謂「ノーマルボディ」は大分前に絶滅している。
かつては退役したパトカーをタクシーに……という独自のフォードのリサイクル法があったのだが、それも遠い過去の話になってしまった。まあ今現在でも実は行われている事を確認済みなのだが、それは後述。

にしても、映画でのアメリカのタクシーと言えばクラウンヴィクトリアだったのが懐かしい。今でもアイコンのままだが、現実は無情なくらいに台数を減らしている。その背景はやはり、アメリカのタクシーというアイコンがクラウンヴィクトリア以降、出て来ていないと言うことの裏返しでもあるのだろう。日本はコンフォート系からJPNタクシーにしっかりバトンが渡ったように見えるが、アメリカはクラウンヴィクトリアのバトンを誰も受け取れずに居る。当方的にはやはり後述の理由からエクスプローラーが受け取って欲しいなあなんて。まあ今のニューヨークが採用するフォードのSUVはエスケープなのだが。




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GREENLIGHT FORD FUSION TAXI
過去記事より写真抜粋。詳細は過去記事を参照。

さて、ここからは簡潔に。というのも、「アメリカのタクシー」のミニカーなら大量にあるが、「イエローキャブ」のミニカーとなると、実は車種がかなり限定されてしまうのだ。
なので、どんな車種が居て、どんな車種が多いのかを情報を集めてみた。

1. トヨタ勢
トヨタで2020年現在、新規での使用が許可されているのはカムリ、シエナ、RAV4の3車種。一応プリウスVも走っているが、新規での使用許可は下りてなさそうだ。なんだかんで、ハイブリッド政策以降はイエローキャブはトヨタ勢が強く、セダンでみればカムリが一番多いのではないだろうか?
2017年に現行に切り替わってからのカッコ良さの増したカムリも勿論採用されているので、現行カムリのタクシーも容易に発見できるらしく、現行トヨタのデザインが大好きな当方としては、RAV4と合わせて捕捉したい車種だったりする。まあカムリは謂うなれば、かつての「フルサイズセダン」のようなド定番車なので、タクシーに多いのも自然なことなのかもしれない……。

ちなみに当方の考える主力になっていくであろう、イエローキャブは実はRAV4だったり。特に去年登場の新型は精力的に台数を増やしており、おまけにSUVにも拘らず、トヨタが乗降性を考慮したらしく、他のSUVよりも乗り降りが容易。そのカッコ良いデザインと合わせて、カムリ以上に伸びしろがありそうだ。


2. フォード勢

実は日産が独占契約を白紙にさせられた背景にフォードがニューヨーク市に対してロビー活動をしていたという話がある。
フォードがタクシーに対する意欲を見せ出したのも言われてみると丁度その頃だったような……。元々フォード・フリートにはフュージョンがタクシー向けとして売られてたのだが、2018年に急きょ、フォードが「フュージョン・タクシー」をトランジットコネクト・タクシーと合わせて大々的に宣伝を打ってきた。その時点でフォードが北米からの乗用車モデル(セダン、コンパクト)撤退を表明した後だっただけに、かなり違和感を覚えたのだが、因果関係を考えると少し思わされるところもある。

なお、トランジットコネクトは採用枠に2020年型に更新されてないのだが、もしかして生産終了した?と勘ぐってしまったり。一応まだ生産はしているようだが、2020年モデルに更新されて居ないのか?

フュージョンタクシーはそんなこともあったせいか、地味に台数が居るようで、アメ車勢でのスタンダードかもしれない。

影こそ薄いのだが、実はエスケープも採用枠に入っており、2020年モデルに更新されている。つまり、新型エスケープも一応採用されているということ。残念ながら台数は本当に少ないようなのだが。


3. クライスラー勢
実はNV200といくつかのミニバンにのみ、新規枠が限定されていた頃、何気にその枠に含まれてたのがダッジ・キャラバンだったりする。
残念ながらキャラバンは今年の5月にモデル廃止が決定したのだが、どうもクライスラーはパシフィカのエントリーモデルとして「ヴォイジャー」を復活させ、価格帯をキャラバンと同等にするらしく、その関係なのか今年からパシフィカの使用が許可された。とはいえ、殆どキャラバンの報告例が見つからないので大分少数派なのは間違いなさそうだ。パシフィカも正直なところ、イエローキャブが見られるかどうか怪しいところがある。

というか話は逸れるが、クライスラー、300以外がパシフィカとこのヴォイジャーなのでもはやミニバンブランドでしかなく、FCAの中でもかなり立ち位置が怪しいブランドになっているような……。




さて。長々連ねているが、最後におまけ的にニュージャージー州のニューヨークと密接な空港の一つ、ニューアーク空港のタクシー事情について。これ、地味に面白いのだが、ニューアーク空港のタクシーにはまだまだCVが存在しており、使用車掌も先代インパラだったり、フレックスだったり、トーラスだったり、果てはインターセプターユーティリティの払い下げと思わしき、エクスプローラーまで存在するという、アメ車天国だったりする。

トーラス、エクスプローラーと聞いて勘の良い人なら察しが付くように、これらはパトカーの払い下げの可能性が高く、これが意味するのはつまり、まだフォード独自のリサイクル法がまだ機能している可能性が高い、ということ。調べてないので大変曖昧なのだが。

一時期、実験的にこれをトーラスでやっていたらしく、少数ながらトーラスタクシーがニューヨークを走っていたことがある。尤も、あまり良い結果は得られなかったのかあまり多くは無い上に、トーラスそのものの生産が去年の3月に終わってしまったのだが。これも時代の流れなのだろう。

アメ車タクシーに幸あれ。ということでこの長文過ぎてもはや怪文書になりつつある記事を〆させていただきたく。






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