

TOMICA NISSAN CEDRIC Y31 FLEET SEDAN
さて。マッチボックスの合間の閑話休題をもう一つ。ミニカーカスタムを再開しておおよそ1年と数か月。
元々ある程度カスタムの知識を蓄えて居たこと、タクシーを作るという強い意気込みの元、カスタムスキルを磨き続けてきたこともあって、デカールにまで手を出して最後、パテ盛りからのモールド彫りまで初めて、着実にスキルアップしたなあ、というのを実感する今日この頃。代行カスタムなんかもしているし、それで喜んでもらえるのも何より。お金も貰ってるのでこちらもハッピー(時給換算してしまえば本当に割に合わないので趣味の延長線だけど)。
今回、集大成……というわけでは全くないのだが、「セルフリメイク」なる状態を達成したので記事に。
ミニカーカスタムに興味を持ったのは本当に、小学校の頃だったと思う。誰もが通るマジックとかで塗りたくるソレね。そこからスプレーやらアクリル塗料の筆塗りだのやって居たけど、あの当時はまあお察しのカスタム。誰もが通る道だと思う。いきなり100出来る人なんていないのだから、何事もステップアップということで。
当方があの当時、作ろうとしていたのはやはりタクシーで、それもY31セドリック営業車の東京無線カラー。
写真が見つけられないどころか、現物さえ行方不明で困って居るが、それはともかくとして、あの当時、液パテか何かでオペラウィンドウを埋めて、Bピラーをマジックで書き、アクリル塗料を筆塗りしたかラッカースプレーを吹いたかで緑色、白色のアクリル塗料でストライプとバイナルを入れて、緑のマッキーで文字っぽく見せるちょんちょんを入れた。
作った当時は確か2009年以前だったかな。少なくとも、まだドアミラーセドリックが出る前でフェンダーミラーが主力、子供ながらにドアミラーなのが妥協点だ、なんて思っていたっけ。
それからもう10年以上たった今、改めてセドリックタクシーを作るなんて思いもしなかった。
日本製のY31セドリックのジャンクをレンタルケースで格安で見つけて、そこからなんとなく作ろうかなあ、というノリで始めて、思ったよりもモチベーションが出て拘りに拘り抜いたそれ。
いつもなら妥協しそうなところも極力妥協せずに作った。この一連の流れはさしく過去の自分に対する誇示というか、リスペクトというか。無論、ジオラマ会が終わって時間的ゆとりが出来たのも多かれ少なかれ影響してるだろう。

東京無線は来年4月から順次、チェッカーキャブ無線カラー(というか既存車両は横の白いストライプが市松模様になるだけ?)に切り替えられるそうで、この色はもう間もなく見納めになってしまう。
東京を代表するタクシーの色で、当方が一番のお気に入りである東京無線が消えてしまう。とても残念で仕方ないのだが、結局それもこれも、時代の流れというか。永遠なんてものがないのを改めて実感する。思えば、タクシーの色はJPNタクシーの台頭で失われてるのも事実で。
それ以前からも、相互無線、東部無線、藤田無線、ANZEN、中央無線、共同無線、旧EM自交カラーと多くのタクシー組合が吸収合併、事業廃止等で失われてきた。その荒波に東京無線も飲み込まれた、それだけの事なのかもしれない。
既に東京無線のタクシーの記録に入って居るが、これを作り上げたのもまた、過去にこういうタクシーが居たのだという証明だ。セドリック営業車自体、既に生産終了から6年で、都内のタクシーの中でも徐々に高齢に入りつつある現状。かつては4年スパンだったタクシーも6年、8年と年々伸びているが、流石に2009年以前のフェンダーミラー世代のセドリックは本当に都内では見かけないことを考えるに、おそらく後2年もすればもっとセドリックのタクシーは東京から台数を減らすはず……。
ある意味、今のJPNタクシー、NV200、シエンタ、ノートe-POWER、プリウスα、クラウンコンフォート、クラウンセダン等々、そしてセドリック営業車が混在している今の状況は流れる時代の一部であり、いずれは失われる光景なのだろう。当方が思う以上に、時間の流れは残酷で、当たり前だと思って居る光景も数年経てば過去の光景へと変わる。それを後世に残せるのが写真であり、そして当方は写真だけではなく、形あるものとして、後世に残したいと思った。
つまるところ、これを作ったのは当方自身の気持ちの整理も兼ねて居るわけだ。消えていく東京無線と、そしてY31セドリック営業車。その昔、当方が最も好きだった車。10年後にはきっと影も形もなくなっているであろう、それを忘れないために。存在したという証明を残すために。

と、無駄に長々書いてみたが、結局要約すると「作りたいから作った」というだけ。
何度も言うが、当方は基本的に「新しいもの」の方が好きである。故にJPNタクシーが好きだし、色付きJPNタクシーが増えて欲しいと切に願ってる。東京無線が実質的に消失すること自体は大変寂しいのは事実だし、Y31セドリック営業車がいずれ消えてしまうことも寂しく思うが、ニューヨークでクラウンヴィクトリアが残り34台になったように、これが時代の流れというもので、仕方ないのだと思う。
もし、可能であるのなら中央無線カラーと中央無線のブルーラインタクシーが日産ヘリテージに動静保存されてるらしいので、東京無線カラーのドアミラー世代も保存して欲しいなあ、なんて思ったり。
そもそも、ロンドンのブラックキャブでさえCOVID-19と配車サービスの影響で苦境に立たされ、アメリカでは大手であろうとタクシー会社が倒産する現代、おまけに自動運転まで普及すると言われていることを考えると、日本程、タクシーを守って居る国ってそう多くは無いんじゃないかと思う。まあタクシー自体の土壌が違うので比べるのがちょっとばかり酷ではあるんだけども。


ここからは肝心のカスタム内容に。あくまでもこれはY31セドリック営業車「風」である。
同じY31と言えど、見比べるとかなり差異があり、完全再現にはもっと大規模な改造が必須で、当方は断念した。というかそこまでやってる人を未だに見たことが無いのだが、居るのだろうか?
そもそもセドリックセダン自体作ってる人を当方は2人しか知らないのだが……。1人は後述に記載しようかと思う。
と、話は逸れたが、まず本来のY31にはあるオペラウィンドウを埋めた上でBピラーをパテで増設。
トミカのY31はハードトップで、バブル期直前に流行って居たスタイルで、同時期のクラウンは当然として、セドグロ/シーマが採用していた。他にもソアラとかがそうだったような記憶も。バブル崩壊から数年後には安全性の問題もあって廃れた記憶がある。まあ当然だろう。Bピラーが実質ないような状態なので、ひっくり返ろうものなら……。
強度を確保するために当方はBピラーのパテの裏側にプラ板を噛ませてある。
続いて押しピンとカッターを使ってリアドアのモールドを掘る。本来ならドアノブ位置がもう少し前で、後部ドアがCピラーにかかる面積はもう少し狭いのだが、パテ部分以外のモールドを掘るのは難しく、ドアノブなんて特にやってられなさそうなので辞めた。妥協はしてない、と言いながらこの辺では割と妥協してる。だが、おそらくY31セドリック営業車/セドリックセダンをハードトップで大規模に弄らないで作るとなれば、おそらくこの辺が限界値なのかなあと思って居たり。
彩色は2010-2014年の最終型セドリック営業車をイメージして。2009年の改良でドアミラー化した後、2010年にコストカットも兼ねてタイヤが14インチから15インチに引き上げられた。またドアミラー化に際しては一番下のグレードであるオリジナルですら、ミラートリムがメッキに変更されてる。まあ上で載せた大日本交通の写真を見て頂ければわかると思うのだが……。
そしてホイールは敢えて現行トミカの1D?新1H?ホイールを採用。Y31が出た当時は「スーパースピード」と称して、0.5mm軸のタイヤが良く使われていた。が、安全性……というより耐久性の観点とコストカットから、現行品は1mm軸が採用されている。
1mm軸をそのまま入れると何故か綺麗にはまらないのでタイヤ受けの部分を少しだけ削り取って綺麗にはめ込んである。
タイヤの径自体は1Hと大差ないが、2Fはあまり使いたくなかったので、1mm軸1Hを使う事で最終型の15インチを表現。
と、妥協を少しはしているが、しっかり拘り抜いてある。そしてもちろんビス止め加工済み。徹底して作り上げた。ある意味、これが当方の現時点での技術の結晶と言っても全く過言ではないのだ。
しかしまあ。いつになったらトミーテックはセドリックセダンをTLVでリリースするのか。絶対「わかって居て」出してない気がするのだけども。ある意味、当方が現技術をこれにつぎ込んだように、彼らもまた持ちうる技術をつぎ込む車種としてこの車種を選んでいたりして?
以下、上述した当方が知る改造トミカの「セドリックセダン」。
にほんブログ村 続きを読む
スポンサーサイト
テーマ:ミニカー - ジャンル:車・バイク


TOMICA MITSUBISHI FUSO CANTER
またしても閑話休題。というより、早くもマッチボックスのネタが折り返しを過ぎてしまったので急遽バッティング。
今回はキャンターのトミカでエントリー。子供の頃は興味ないから、とスルーしたのに後年になって欲しくなることはままあること。当方の場合、最近だとこのキャンターのトミカがそうだった。
所謂「カタログカラー」のキャンターで現行モデル。通称「ブルーテックキャンター」。
今年に入り、新型キャンターが発表されたので、もうそろそろ代替え。未だにジェネレーションキャンターと呼ばれる先代モデルを街中で見かけるけど、なんだかんだで現行キャンターの登場から既に10年。商用車の代替えスパンがそれくらいと言われているので、そりゃあモデルチェンジかあと思いつつ。
新型キャンター、懐古思想の人からは欧州寄りだと否定的らしい(当方からすればUDの方が大分酷い)のだが、当方的にはかなりアリ。トミカ化されるだろうか?
で、肝心のトミカのブルーテックキャンター。No.13でリリースされた後、2011と2013の東京モーターショー限定で出た後、2015年頃にフィリピン限定物がリリースされて以降、めっきりバリエーションが出てこないモデル。一応中国製からベトナム製に移管したモデルではあるので、金型が無い、なんてことはないと思うのだが、ジェネレーションキャンターの引っ越しのサカイトラックより先に絶版になった事、同じくベトナム製があるはずのFD2シビックが未だにリリースされて来ないのを見るに、金型紛失か破棄されてしまった可能性が……?
いや、でもブルーテックキャンターと入れ替わりで絶版になってるはずのモリタ空港化学消防車が最近になって標識セット3で出てきていたしなあ……と色々謎の深いモデル。
イツメンの一人とドライブに出かけた際に、リサイクルショップを巡ってこのブルーテックキャンターを探し回ったのだが、悲しいかな、1台も発見できず。

ツイッターでのやり取りでなるほどなあ、と思ったが子供からすると、カタログカラーや白に黒バンパーのような地味目なものよりも、派手な色合いやら特定企業の派手なカラーリングの方が子供からすると選ばれやすく、ブルーテックよりジェネレーションのサカイがロングランになったのもそれが要因じゃないか、という話。確かに一理ある話。実際、サカイのジャンク品はぶら下がって居たのだ。
その為なのか、流通量も多い部類ではなさそうで、意外とメルカリなんかでは箱付きはそこそこの値段だったり。当方としては2010年代半ば辺りまであったトミカを送料を入れて700円以上で、しかも箱無しを買うのは抵抗があり、緩く探していたところ、なんと地元のリサイクルショップに大量に中古トミカを放出した人が居たようで220円でそこそこのコンディションのがぶら下がって居た。一体これまでの労力は……と思いつつ、確保した数日後に今度はフォロワーの放出品の中に箱付き美品があったので更に譲ってもらった。
うーん、現行キャリィのトミカを探していた時でさえ、1台見つけた後、そのあと立て続けに、しかも美品やら箱付きが定価以下で手に入ったり、行く先々で出会ったりしたのである意味GTAの「1台沸かせたら立て続けに出る」それを具現化しているなあ、なんて思ったり。これが物欲センサーという奴かも。
にしても、小型トラック系でバリエーション豊富なものと言えば、断然エルフ。非売品やら初回限定やら、金型差で含めればおそらくダントツ。まあ昔出て居たエルフもかなりバリエーション豊富で、街中で見かける小型トラックの半分近くはエルフと言っても過言じゃないくらい走って居るのでトミカでも優遇されるのは当然か。
しかしながら、当方が思うに、キャンター含め、他のトラックのバリエーションの少なさの要因って、汎用性があるようで汎用性0のトミカのトラックの構造が原因な気がしている。エルフ、キャンター、キャンター、ダイナ、アトラス……と複数のトラックがあるが、いずれもそれぞれの荷台パーツ構造が同じ……ように見えて実は互換性が皆無に等しい。新旧の同車種でさえ、そんな状況なのでバラしてとっかえひっかえ、なんてことが出来ず。うーん、タカラトミー。一体何を考えての行動なのか……。
そしてつい先日、トミカ・ヒストリーセレクションの最終弾のラインナップが発表された。
……のだが、選ばれたのはまさかのBMW Z4。2020年を代表する1台がコレ?と思いつつツイッター上では賛否両論というか否定的な意見が目立つ。
Vol.1 1970~1979: トヨタ・2000GT
Vol.2 1980~1989: 日産・シルビア S13
Vol.3 1990~1999: マツダ・RX-7 パトカー
Vol.4 2000~2009: ホンダ・NSX-R
Vol.5 2010~2019: 日産・フェアレディZ Z34 40周年記念仕様車
Vol.6 2020: BMW・Z4
これで全ラインナップが出揃ったわけだけど、どのラインナップも微妙というか、減価償却感が拭えないものが多いというか。
当方は惹かれるものがあったら買おう、と思って居たわけだけど何も惹かれるものが無かったので今のところ何も買っていないので、ただの外野の意見に過ぎない状態だが、そもそも「50年の歴史」を振り返るのだというのであれば、チョイスすべきは「トミカを象徴する」車種か「その年代、その時代を象徴する車か出来事に関係した」車種のどちらかを選ぶべきなんじゃないかと思う次第。
当方がもし、これを選定するとしたら
Vol.1 1970~1979: トヨタ・2000GT もしくは マツダ・コスモスポーツ
Vol.2 1980~1989: 日産・スカイラインシルエット
Vol.3 1990~1999: マツダ・787B もしくは トヨタ・プリウス(初代)
Vol.4 2000~2009: ランボルギーニ・ムルシエラゴ もしくは ホンダ・シビック タイプR(FD2) もしくは 日産・GT-R R35 レーシングカー
Vol.5 2010~2019: ベントレー・コンチネンタルGT もしくは トヨタ・アベンシス(新規金型)
Vol.6 2020: トヨタ・GRヤリス もしくは トヨタ・GRスープラ
順を追って。第1弾。2000GTは
当方は興味ない車種だが、人気車種かつ、最初にリリースされた6台のうちの1車種なので選択肢としては順当。ここは否定しない。
が、当方的にはコスモスポーツを推したい。ウルトラマンでの劇中車にも使用されていたし、あのスタイリングはあの年代特有のカッコ良いスタイリングと言えよう。まあ金型的な制約が存在することを考えると難しいのかもしれない。
第2弾。続いてスカイラインシルエット。言わずもがな、トミカがスポンサーになったマシンとして知られるシルエットフォーミュラのR30スカイライン。まさしく、高度経済成長期からバブル期に差し掛かりつつあった、日本の象徴的なマシンの一つとも数えられると言える。今年のメーカーコラボ50周年記念アイテムのGT-Rもこれを模したデザインと考えれば、80年代を代表するのに相応しいと思うのだが、いかがだろう?
第3弾。実は言うとこの年代はバブル崩壊の煽りを受けて、さらに中国製に移管していた時期なのもあって、トミカ的に見たら暗黒期に近い年代。A70スープラの記事とコメントでも触れた通り。故になかなかチョイスが難しかったのだが、トミカとその年代の出来事を合わせて考えると、選択肢は2つ。
787Bは日本メーカーが初めてルマンで優勝したマシンで、そのエンジン音も相まって、今や伝説級のマシンである。レナウンチャージマツダカラーはあまりにも有名。そのレナウンも今年には経営破綻してしまったわけだけど、後世にレナウンの名前を残すという意味でもレナウンチャージマツダの787Bを出す意味は大いにあったと思う。
あるいは初代プリウス。「21世紀に間に合いました」のキャッチコピーで知られる世界初の量産ハイブリッドカー。かつてキワモノだったプリウスも今や、世界主要各国で間違いなく見かけるベストセラーカーの一つなので、プリウスの始まり、という意味でプリウスをチョイスするのも選択肢の一つに思える。
第4弾。ここもチョイスに迷うのだが、純粋に人気だったという意味でムルシエラゴ。ボクスター以来、久しぶりにトミカが持ってきた外国車というのもある。そしてそれなりに長くラインナップに居座り、人気だった。この年代の象徴をしていると呼んでも差し支えないはず。
それか、一部界隈ではカルト的人気を誇ったFD2型のシビック タイプR。現在は安定しているがジャンクが暴騰していたのも記憶に新しい。
あるいはGT-Rレーシングカーも選択肢に思える。びゅんびゅんサーキットなんかの商品が登場していた時期だし、そういう大型商品が面白かった時期だと当方は感じるだけに、それに直結したラインナップをチョイスするのも大いに良いと思うのだが。
第5弾。ベントレー・コンチネンタルGTは実は前CEOが乗っていたとかで、製品化されたのもそれが影響しているという噂がある一品。だが、逆に言えば前CEOを象徴する一台という意味で、コンチネンタルGTをチョイスする意味はあるように思う。まあライセンス的な問題が絡んでくる可能性もなくもないのだが。ベントレーのトミカなんてこれ以外に無いし。
それかあの忌まわしき縮みトミカの代表格であるアベンシス。もはやトミカjrと同じサイズに衝撃しか感じないのだが、これを新規金型で起こすことで「贖罪」にし、更には縮みトミカというものが存在した事実を風化させないようにするのも良い。
第6弾。今年に出たトミカで限定するなら選択肢はGRヤリスくらいしか選択肢が無いのだが、2020年の現行ラインナップというくくりを含めることが出来るのであれば、GRスープラも選択肢に思う。正直今年に関してはCOVID-19でそもそもで予定が狂いに狂いまくってる印象しかないので、選びにくいのだが。
と、当方がチョイスするならこれだなあというものをピックアップ。まあ買ってすらないので、飽くまで戯言に過ぎないんだけれども。
トーハン側のチョイスなのか、タカラトミー側のチョイスなのかは神のみぞ知るところだが、当方的にはこのシリーズでやって欲しかったのは「トミカやトミーを象徴する車種」か「その年代、時代を象徴する車」もしくは「その年代、時代に一世を風靡した車」のいずれかであり、50周年を振り返りながらも、選定基準が良くわからないソレではないのだ。
尤も金型消失や安全基準から金型が使用できない等の問題もあるだろうし、必ずしも、メーカー側も想定していたラインナップを変更せざるを得なかった可能性だってある。しかしながら、企画は良かったのに、ラインナップがこれってのは……。来年以降の書店トミカがどうなるかはわからないが、企画そのものは評価したいので、是非とも来年以降もこういう路線を続けて欲しいなあと思う次第。
にほんブログ村
テーマ:ミニカー - ジャンル:車・バイク


MATCHBOX POLARIS SLINGSHOT
去年も最終ケースでリリースされたというのに、今年も最終ケースでのリリースとなったポラリス・スリングショット。
そうそう。マッチボックスはこういう変わり種というか変化球を投げれば良いのだ、と改めて思わせてくれる一台。メジャー所も確かにミニカーブランドが生き残る上で必要だが、こういう個性こそがそのミニカーブランドを焚きつける要素の一つ。
ポラリス・スリングショットとはなんぞや、と言えばカナダのスノーモービルメーカーが販売している三輪車のスポーツカー。
GM製のエンジンを積んで居るらしく、今時珍しいMT設定。まあこのスタイリングの通りピーキーそうなマシンなのでMTでも自然なことかもしれない。アメリカでは二輪免許が必須らしく、カテゴリー的にはバギーなのだろうか。日本は普通免許で行けるらしい。一応正規輸入されてるはずだが、一度も見たことが無い。
日本ではTMS2015でお披露目、展示されてたというが、TMS2015には行ったはずなのに見た記憶がない。うーむ。まあ当時はこの手のゲテモノ系にそこまで興味なかったのもあって致し方ないか。
正直、こういうゲテモノ系は継続的にリリースして欲しいと思う一方、国内国外問わず、やはりゲテモノ系は好みが分かれてしまうのもあってか、スリングショットは実車でありながら、比較的不人気枠な印象。もっとみんな注目してくれ、と思う一方、この手のはやはりオタクというか、「極めた者」というか、そういう系統の人しか好かないのかもなあと思いつつ。話によると、来年辺りに新型が出るとかで。

去年リリースされた1stカラーと並べて。
今年は去年の赤色とは変わって水色にオレンジ色のストライプでガルフカラーを彷彿とさせる。まあガルフのロゴが無いので、おそらくガルフカラーではないんだけども。でも、マテルはガルフのライセンスを持ってるはずだし、敢えてここでガルフにしなかった理由は神のみぞ知る。まあ当方の方でガルフのロゴデカールを刷ってあるので、気が向いた時にでも張ろうか、なんて思いつつ。
しかしこうしてみれば見るほど、ゲテモノ感が強いというか、生物的に見えてくるのが実に不思議。水辺に居る生物に見えてくる。エイとかそういうの。
まあスリングショット自体のモチーフはおそらくミニ四駆とかそういうものなんだろうけど、デザインにはスリングショットの意味するパチンコ(パチスロではなくY字のアレ)をあしらったであろう、デザインが随所に散見される。ロゴも明らかにソレ。こういう遊び心というか、こういうのが当方は好きだったり。
にほんブログ村
テーマ:ミニカー - ジャンル:車・バイク


MATCHBOX JEEP RENEGADE
アメリカ3位のクライスラーがイタリアのフィアットと合併してもう6年。
フィアット・クライスラー・オートモービルズ、通称FCAになってからそこそこ経つが、昨年、FCAはプジョーシトロエンを包括するPSAと合流することを決めたらしく。
思えば、クライスラーもといジープを中国企業が買収に意欲的だった、という話もあったくらいだし、ジープを取られまい為にも、PSAとの合流は現実的だったのかもしれない。
クライスラー、元々決してGMやフォードに太刀打ちできる程の力はなかったものの、光るものは持ち続けて居たメーカー。欧州ナイズされたアメ車の中でも比較的、従来のV8、フルサイズスタイルを貫いている感じがするのはなんだかんだでここだったりする。
尤も、もはや「そういう時代ではない」のも事実で、ダッジは鳴かず飛ばず、それ以上にクライスラーは悲惨な現状、日本におけるFCAでのクライスラーの扱いはもはや薄く、ジープにとって代わられてる。まあFCAのクライスラー保有ブランドで売れてるのはラムとジープだけなんて言われてるくらいなので仕方ないのだが。
そんなクライスラーだけど、なぜフィアットが、そしてPSAが合流に至ったのかと考えれば、偏にそれはアメリカ販売網の構築とリユースに他ならないだろう。アメリカは世界でも大きい市場なのは紛れもない事実。プジョーは一度アメリカ撤退したからこそ、もう一度チャンスを得たかったのだろうし。
と、そんな話はさておき、今回はジープ・レネゲード。2015年に登場して、マッチボックスでは兄弟車のフィアット・500Xが先行してから、時間を空けての今年の新作としてリリース。
レネゲードの3インチは既にWellyが居るが、日本では当然のように入手難易度がかなり高いので、持っておらず。比較的入手しやすいであろうマッチボックスでさえ、日本では正規輸入が無いので、現状、レネゲードの3インチの入手難易度は高いままと言えそうな。
前述の通り、ジープはFCAの売れ筋ブランド。もはや屋台骨みたいなもので、ジープが売れてるからFCAが成り立ってると言っても過言じゃない。日本市場でもジープだけはアメ車ブランド中でも堅実なのはやはり右ハンドル設定のおかげだろう。
このレネゲード、コンパクトSUVなのもあって、値段こそ同クラスの国産車と比べて高めと言えど、やはり取り回しが良いからなのか街中ではラングラーアンリミテッド、チェロキー、グランドチェロキーと並んで見かける存在。イタリア車からこの車に乗り換えた人を知って居るが、まあフィアットと共同開発したと考えればイタリア車と言えなくも……。車の国籍の話はTXの記事で触れたので、当方はレネゲードは「アメ車」カウントだが。
トミカでは未だにラングラーとその系譜くらいしか製品化されて居ないが、もしもう1車種ラインナップにジープを加えるならレネゲードが良いんじゃないかと思ってる。まあ登場から5年経ったので、もし今後ジープを加えるとしたらレネゲードより新型グランドワゴニアーかここ数年内に出るとされてるグランドチェロキーの方だと思うのだけども。
と、書いてて気づいたがトミカのラングラーアンリミテッドはJK型で先代なんだよね。リリース時期から考えても入れ替えられる可能性が無きにしも非ず?

かつてのウィリスジープを彷彿とさせるデザインとして、レネゲードにはガソリンを入れるジェリー缶をモチーフとしたXマークが随所に織り込まれている。当方としてはこのモチーフが結構好きなのだけど、人によっては逆にそれが気になるらしく、好みがわかれるポイントなのかもしれない。
今でこそ某国産SUVの購入を考えている当方だが、数年前に考えて居たのは実はジープだったり。ただ当方の環境的にジープの維持はとてもじゃないが難しく、メンテナンスも出来ない当方が乗るとなると、故障のリスクも間違いなく国産車より高くなるので、断念した経緯があったり。イエローのボディカラーのレネゲード、結構欲しかったんだよなあと。
と、つらづら書き綴ったが、正直言うとマッチボックスのレネゲード、個人的には嫌いではないのだが、好きでもない。というのも、あんまり似てない印象を受けてしまうのだ。
タンポ不足による彩色不足が要因か、はたまたキャストそのものの出来栄えか。
JL型の現行ラングラーアンリミテッドのマッチボックスでも同じことを感じたのだが、どうも現行のジープに見られる少しだけしなった曲線が再現出来ておらず、直線的で実車よりもカク付いて見えるのだ。おそらくあまり似てないと感じる一番の要因はそれ。今回色差しはしてないのだが、色差ししたら多少はマシになるだろうか?
と、考えつつ。せっかく数少ない3インチのレネゲードなのにこれでは勿体ない。
にほんブログ村
テーマ:ミニカー - ジャンル:車・バイク


MATCHBOX FORD POLICE INTERCEPTOR UTILITY 2016 EL SEGUNDO POLICE
従来のマッチボックスではなかなか同じ年に同じアイテムのカラバリが別番号としてリリースされる……ということがあまりなかっただけに、今年2度目の登場に驚いたポリスインターセプターユーティリティ。
1stカラーが去年のチープなカラーリングのファイアチーフ、2ndカラーが王道のカリフォルニアハイウェイパトロール、そして3rdカラーがこのエルセグンド警察カラー。
エルセグンドはどこだ、と言えばロサンゼルス郡にある町の一つで、ロサンゼルス国際空港に程近い場所にあるらしい。ロサンゼルス郡およびカリフォルニアは白黒パトカーが多い中で、エルセグンド警察はどうも、インターセプターユーティリティを入れた辺りからカラーリングを白黒から黒ボディに青色ストライプに変更したらしく、マッチボックスでも1st、2ndカラーとは異なる装い。と言っても、2ndのCHPカラーも黒ベースなので大きく変わった印象は薄いんだけども。
ちなみに「フロントラインヒーローシリーズ」としてCOVID-19に関連したおそらくチャリティアイテムであろう、バリエーションのセットは来年に出るとか出ないとか。バリエーションを追える限り追いたいのでできれば1セットくらい入れたいんだけども……。
公式インスタグラムを見る限り、5月の時点で予約販売終了のようだが、現物が出回っているのを見たことが無い。うーん? 夏のオンラインディナーショー(というかコンベンション)には現物展示がされてたけど、それ以来続報無し。
COVID-19が流行り出したタイミングで急遽追加したということを考えれば時間がかかるのも仕方ないが、予約販売しておいて半年以上、現物が音沙汰無しってのは一体。もしかして警察アイテムも入ってるし、BLM関係でゴタゴタしてる?
と、話が逸れたが、エルセグンド警察のパトカーは実はマテル製品には多く見られる。
なんなら以前はクラヴィクのパトカーにも設定されていたし、ホットウィールで出て居るパトカーのいくつかがエルセグンド警察仕様だったりもした。
一体そんな片田舎にも近い町の警察のパトカーが優遇されてるのはなぜか?
まあ知ってる人はもうお分かりだろう。マテルのミニカーデザイナーチームの拠点が、ここ、エルセグンドにある。つまりマテルデザイ
ナーの地元の警察。地元の警察だからこそ、アメリカの警察事情も相まって製品化されてる。
あまりにも贔屓が露骨過ぎる気もするが、これが良くも悪くも「地元愛」というか。
言ってしまえば、トミカでもこれに似たような事案があって、それがまさしく「錦糸町駅」行きの都営バスのトミカだったり、葛飾トラックの名前で売り出されている日野・プロフィアのウィングトラックだったり。どちらもタカラトミーのある葛飾区・立石に馴染みが深いからこそ、と言えよう。英コーギーがロンドンバスやロンドンキャブをリリースするように、彼らは彼らなりに地元愛を発信し、広めようとしている。

このインターセプターユーティリティの特徴と言えばこの牽引フック。邪魔だと思う人も居る一方で、当方としては遊びの幅が広がるのでこのフックが好きだったり。アメリカは物を引っ張るのが大好きなので、かなりアメリカナイズなデフォルメだよね。
一応、後日記事に取り上げる予定の同アソートに含まれる「オフロードトレーラー」をこのアソートで唯一……というとやや語弊があるが、まともにけん引できる唯一のアイテムだったり。ちなみに今回のオフロードトレーラーはマッチボックスでは地味にお馴染みのナショナルパークカラー。ナショナルパークカラーは明らかにグランドキャニオンやらヨセミテ国立公園やら、あの辺をモチーフにしているものに見えるけど、エルセグンドには国立公園は無い。どうせなら、というかむしろ今回のこのトレーラーはここに混ぜるよりマルチパックとかの方が良かったんじゃないかと思ったり……。
にほんブログ村
テーマ:ミニカー - ジャンル:車・バイク


MATCHBOX FORD F-150 ANIMAL CONTROL
去年の新作で今年の新色……と言ってもサイドのタンポが本当に微妙に変わっただけで、目新しさは薄いんだけども。おまけに最近のマッチボックスに見られるはたらくくるまのボディがプラスチック製というソレだし。
だが、なかなかこの手のアメリカンドメスティックなはたらくくるまは製品化され難い印象なので、当方としてはかなり歓迎なのだ。
アニマルコントロールヴィークルとは、簡単に言えば動物保護や動物病院が使う動物輸送の為の車で、荷台に動物を入れるためのゲージが備わって居るそれ。
ピックアップトラックが根強いアメリカでは実用性重視の物から常用性重視まで幅広くピックアップが使われて居て、そのうち、実用性重視のものがこれなのだろう。何気に日本人には「ターミネーター3」で馴染みがあるんじゃないかと思う。確か敵の女性ターミネーターから逃れる際に使っていた記憶がある。まあアレはハードシェルタイプでこっちの物とはおそらく厳密には違うのかもしれないが。

犬と猫が追加されたサイド。去年はこの犬猫が左右に1匹ずつしか無かったので進歩。
まあもう少しボディカラーの方に捻りを加えても良かったような気がするのだが。もし、来年もコレが出るなら、今度はボディカラーの方に手を加えて欲しいなあと。
にしても、どうして去年のタイミングでこれをリリースしたのか少しばかり不思議だったり。もしかして、デザイナーのうちの誰かが動物保護団体に何らかの形でお世話になったとか?


去年のモデルと並べてみたり。左右で微妙にデザインが違う。んでUNIT4とUNIT5で別枠。同じ団体という設定のようで。
細かいところで色々違うとは思って居たが、興味のある人でもない限り去年と同じものがリリースされたと思っても無理ないような気がする。
だが、良くも悪くも、このアイテムは実に「アメリカ的」なので、アメリカの街並みを再現するとなれば、1台は持っておいても損はないと思う。まあ彩色が無いので塗らないと本当にチープなんだけども。当方は知っての通りかなりの動物好き。はたらくくるま好き故に、車種に惹かれたのもあるが、一番はやっぱり「アニマルコントロール」の名前に惹かれたと言わざるを得ない。動物を制御。人間のエゴが滲み出て居てかなり良い。
今でこそ、アニマルライツが騒ぎ立てる動物愛護だけども、結局のところ、どんな言葉を並べ立てようとも、動物愛護は人間のエゴに過ぎないのが、なんとももどかしかったり。
しかしながら、そのエゴで救える命があるのであれば、当方はエゴも良いんじゃないかと思う。やらない善より、やる偽善なんて言ったりもするし。結局のところ、「口先だけ」ではなく、「行動を起こせ」という話か。なんて、ミニカーと関係のない話になったところでここまで。
にほんブログ村
テーマ:ミニカー - ジャンル:車・バイク


MATCHBOX LEVC TX
世界的にランドマークの一部である「タクシー」。東京のタクシーは今でこそJPNタクシーの台頭で色が失われつつあるけど、東京のタクシーと言えば世界的に見ても「カラフル」だったんじゃないかと思う次第。
世界に目を向ければ、アメリカ・ニューヨークの「イエローキャブ」にインドの「トゥクトゥク」、フィリピンの乗り合いタクシー「ジープニー」、そしてイギリスの「ロンドンキャブ」が有名ところだろう。これらは間違いなく「ランドマーク」で、観光産業分野においても欠かせない存在。タクシーだと侮るなかれ、タクシーは重要なランドマークなのだ。
そんなタクシーの起源はイギリス。馬車が現役だった時代、タクシーサービスの起源ともいえるものが誕生し、それは1947年まで、自動車共々タクシーとして運用された。今のロンドンキャブの礎になったのは今は無きオースティンのFX3ではないかと思う。1948年から10年間生産されたFX3がロンドンキャブのツーボックススタイルのワゴン車というスタイルを作り上げたように思う。レズニー時代のマッチボックスが製品化したのもこれ。
その後、1958年にFX4が登場し、それは生産元を変えながらも1998年まで生産。
と、同時に1997年にはTX1が登場し、製造元、マイナーチェンジ等手を加えられながらTXII、TX4となって2017年まで生産された。少なくとも、20年近く前のロンドンタクシーのイメージと言えば、トミカでも製品化されたFX4で、ここ10年くらいのロンドンタクシーのイメージと言えばTX4じゃないかと思う。
FX4はマッチボックスでFX4が香港ユニバーサル傘下時代とマテル傘下時代にそれぞれ製品化されている。……が、TX4は製品化されず。3インチのFX4はおそらくコーギーくらいでしか製品化が無さそうだ。
そんなロンドンタクシーも、2012年には次期型の選定に入ることになる。
その中で出てきたのはあの忌まわしきNV200。ノーマルのままではあまりの不格好なデザインにロンドン市民から反発を食らい、デザインに手を加えたモデルを発表するもそれでもロンドン市民の反発は避けられず、さらにロンドン交通局が求めた新要件を満たせず、お蔵入り。代わりに選定されたのが、今回マッチボックスでも製品化されたLEVC TXという経緯。
元々、2010年代の時点でベンツのVクラスとか、超大型ミニバンがロンドンキャブに少数採用されていたし、その流れでNV200が殴り込みに行ったとも言える。それに時期的にニューヨークでの独占契約が決まった前後だったと思う。日産としてもNV200なら行ける、と思って居た時期なのだろう。
だが、アメリカとイギリスの2つの国の土壌、国民性は大きく違う。
ロイヤルファミリーの居るイギリスは歴史を重んじる。歴史を積み重ねてきたロンドンキャブに、従来のスタイルを大きく崩すようなNV200が受け入れられないのは当然というか。
このLEVC、2017年に設立された会社で元々は「ロンドンタクシーカンパニー」。
この辺は複雑な歴史があり、現代の自動車の国籍の定義が難しくなっている今、LEVCをどこの国のメーカーとするのかは難しいが、当方の考えである「発足した国がそのメーカー/ブランドの国籍」だと考えているので、LEVCはイギリスメーカーと考える。まあ資本は中国のジーリー、技術は確かジーリーの傘下になることで(とりあえずの)安寧を得る方法を取ったボルボの物が転用されてるはずなので、なかなかLEVCがイギリス車と言い難い部分は割と多いのだけども。
と、前置きがかなり長くなってしまったが、マッチボックス今年の新作であるLEVC TX。いろいろとタクシー界隈でも目立つ存在になったのは電気自動車というのと、日本でも正規販売がされているという2つの点じゃないかと思う。
が、1100万を超える価格と日本のタクシー業界はリーフのせいで電気自動車に対して悪印象しか抱いておらず、補助金を使っても700万を超えて居てJPNタクシーが2台買える程度の価格故に今の時点ではどこかの会社が入れた、という話を全く聞かない。かつてTX4を入れて居たチェッカーキャブの互助交通辺りが入れないかな~なんて思って居たりはするが、未だにそういった話は聞かない。まあ何度でも言うが、電気自動車なのが足を引っ張って居るとしか思えないわけだが。

マッチボックスの最近のはたらくくるまはやたらとコストカットの餌食にされやすい印象で、今回のLEVC TXもインテリアレスのフルスモーク仕様。正直期待していただけに残念で仕方ないのだが、今後インテリア付きのモデルは出るのだろうか?
行燈もモールドでの再現は良いのだが、何が何だかよくわからない。サイズ感も悪くないし、タンポ印刷もしっかりして居て、悪くはないのに、どこかイマイチというちょっと勿体ないモデル。ちなみにどういうわけか、前アソートで新登場した後、今回のケースで何故か2台入って居る謎。その為、かなりの量が流通している。超人気……というわけではないが、それなりに人気ではあるようで。
しかしミニカーになっても、見れば見るほど、やはりロンドンタクシーのデザインが継承されて居て良いなあと。
JPNタクシーも良くも悪くも日本のタクシーらしいデザインがロンドンキャブのスタイルに融合していて、良いと感じるわけだが、その点、アメリカのタクシーがクラウンヴィクトリアの後がちゃんと出せなくなってしまった事を大変残念に思ってしまう。
ちなみにLEVC TXとJPNタクシー、奇妙……ではないが、共通点としてどちらにも「バン」仕様が作られていること。タクシー向け車両にもかかわらず、こうやってバン仕様を作って売り出しているところに、タクシー文化の衰退をちょっとばかり感じてしまったり。
そういえば。ロンドンはまたロックダウンのようだけども、「東京オリンピックの開催が難しそうならロンドンで代わりにやっても良い」なんてほざいていたイングランド人は元気なのだろうか?
にほんブログ村
テーマ:ミニカー - ジャンル:車・バイク


TOMICA MAZDA 3
さて。いつも通りフラゲして、そして記事に。今月のトミカはダイハツ・ロッキーとマツダ3。プレミアムには日産・シルエイティと日本的なラインナップ。
つい最近書いた記憶があるが、トミカはやはり世界市場を相手にしたラインナップよりかは、日本らしい、日本の情景になじむようなラインナップを重視した方が良いと感じる。
その為、ダイハツのロッキーの製品化はかなり好感が持てる。まあ今回紹介するのはマツダ3なんだけど。
マッチボックスの方を優先的に記事にしていきたい、とは思いつつも今回このマツダ3はマッチボックスの話とも関連してくるので、閑話休題として読んでいただければこれ幸い。
北米……というか日本国外でマツダが数字=欧州車のセグメントに合わせて居たのは知って居たのだが、グローバル路線だかなんだかで日本市場でも数字を適応することになったらしいマツダ。
マツダ3も元の名前はアクセラ。なんだかんだでアクセラに慣れ親しんでいただけに、ペットネームを捨ててしまったのを少しばかり残念に思うのだが、欧州車まがいの路線を突き進んでいるマツダなのでこうなるのも致し方なしか。
しかしながら、ペットネームを捨てて滅茶苦茶にした挙句、わかり辛いと顧客からも現場からも匙を投げられてペットネームに戻したリンカーンを知ってる身からすると、マツダも正直どうなることか……。キャデラックもリンカーンも売れ筋の「エスカレード」「ナビゲーター」だけはペットネームを残し続けて居るし、マツダもロードスターだけはそのままの名前にして残しているわけで。
正直中途半端にペットネームを残すなら最初から欧州車に倣え、でペットネームを捨てなくても良いんじゃないのかと思ったり。ヴィッツがヤリス名義に統一されるのとは訳が違うと思うのだ。
まあ当方はマツダの車が好きなものの、保有したいと思ったことが無いのでただの外野に過ぎないんだけども。個人的にFD3Sのような、ロータリーのスポーツカーがまたマツダから出たら良いなあと思って居る。Vision-RXはあるのに……。
と、実車の話はこの辺で切り上げるとして、本題をば。
既にマツダ3のスケールミニカーは出ているようだが、ここではそれらを除外して、この手の子供向けミニカーに限定。本来、最初にマツダ3を製品化してリリースするのはトミカより先にマッチボックスだったはず。
当方が輸入した2020Fケースこと、XケースにディーヴォやC8と共にラインナップ入りするはずだったのが、何故かスルーされ、2021年Aケースでもラインナップ入りしないことが確定したマツダ3のマッチボックス。
今年のオンラインでの開催になってしまったディナーショーで製品版も展示されていたにもかかわらず、スルー。Lamley GroupeでもT-Huntedでも紹介無し。ということは製品版の試作品はその手のミニカーメディアには公開されて居ないということになる。
かつてMGクーペの時にも、製品化予告され、3Dプリンターの試作品が公開されていたにも関わらず、リリースされず、翌年はスルー。今年に入り改めて製品化され、いざ商品として出てきたらその試作品とは異なる……というような動きもあったくらいなので、きっと今回もそんな風に二転三転した結果、数年遅れでリリースなんてことになるのかもしれないが、あちらと違うのは既に製品版に近い状態での試作まで出来上がって居る点。で、どうしてこうなったのか、と考えた時に最近マツダがミニカーに関してちょっと口うるさくなっているという話。

※Lamley Groupe公式Youtubeよりキャプチャー
実際に展示されていた現物がこれ。正直試作品ではモールドがしっかりしていた記憶があるのだが、製品版はモールドが厚ぼったい塗装で埋もれてしまったのか、まったくもってマツダ3に見えない「何か」に。
正直なところ、マツダが本当にミニカーに対して口うるさくなっているのだとすれば、間違いなくマツダ側から「NO」が突き付けられても無理が無い出来栄えなので、今回リリースが見送られたことを考えると、割とマツダのその話は現実味があるように思える……。
と、マッチボックスメインの話になってしまったが、トミカのマツダ3は普通に出来が良いように思うのでオススメ。しいて言うなら、ホイールが通常のタイプのものでちょっと貧弱に見える点が残念。ワイドホイールでもよかったんじゃないかと思う。
そして恒例のトミカを包むビニール袋が悪さをして案の定クリアー膜がやられている。いや、これ新品かつ、新製品だよね……。まあ500円未満のミニカーなので、そういう点は仕方ないとも思うのだがちょっと残念。
さて、カラバリは出るんだろうか?と思いつつ適当にもう1台買って、ガンメタにでもしようかな。
にほんブログ村 続きを読む
テーマ:ミニカー - ジャンル:車・バイク


MATCHBOX PORSCHE 550 SPYDER 1955
「呪いのポルシェ」と呼ばれたポルシェをご存じだろうか。首都高バトルや湾岸的なそれではなく、文字通り、現世に存在した一台のポルシェ。
アメリカで伝説的な俳優として名前を残している故ジェームズ・ディーンが所有していたポルシェ・550「リトルバスタード」。
それこそが、オカルトマニアなら誰しもが知って居る「呪いのポルシェ」の正体。当方は昔からオカルト話が大好きだが、その中でもやはり、車好き故に車に関連した話に目が無い。
ジェームズ・ディーンのポルシェ自体が呪われていたから結果として、彼が24歳という若さで亡くなってしまったのか、それとも彼がこのポルシェで亡くなってしまったから「呪いのポルシェ」になったのかはわからない。
だが、リトルバスタードに関連する話からするに、このポルシェ自体が呪われていた、と考えるのが自然なのかもしれない。まあ呪いが実在するかは別として。
ネタバレ……という言い方はおかしいが、最後、このポルシェの行方はわからなくなってしまったらしい。無残にも、パーツだけが残ったリトルバスタード。パーツを輸送している最中に、忽然と行方不明になったらしい。何者かが盗んだのか、はたまた別の要因なのか。
詳細は調べればすぐに出るので、各々で調べて頂くとして、そろそろ本題に。

実は言うとマッチボックスが製品化したのは同じ550でも1955年型。ジェームズ・ディーンが乗って居たというリトルバスタードは1956年型らしいので、微妙に違う。まあ欧州車や日本車はアメリカ車のモデルイヤー毎の細部変更が大きくはない印象なので、そこまで大きな差はないのかもしれないが。
調べて知ったのだが、ホットウィールでも2000年頃に限定モデルとして1956年型550が製品化されていたらしい。100%ホットウィールの系譜だろう。飽くまで玩具ではなくコレクティブラインとしてのリリースだったようだ。

そんなマッチボックスの550だけど、ホットウィールのそれと同様にトランクフード開閉ギミックを備えている。そう、これはムービングパーツシリーズの一つ。なんだかんだで精力的にリリースが進んでいるこのシリーズ、結構評判が良いのだろう。
このシリーズはそのままリアルライダーを履かせられてスーパーファストシリーズに転用されることも多いので、今後ジェームズ・ディーンのリトルバスタードを彷彿とさせるものがリリースされたり……?
しかし、「スーパーファスト」はホットウィールに対抗して、より速く走らせるために改良が施されたシリーズのはずだけど、全く速く走れないゴムタイヤを履いたシリーズが「スーパーファスト」とはこれ如何に。まあこのシリーズは飽くまでマッチボックスのコレクティブラインの名前に過ぎないので、本来の意味とはかけ離れてしまってるというだけのことなのだろうけど。

にしても、エンジンルームもしっかり印刷があって芸の細かさ。ここだけタンポではなく、ジェットプリンター印刷のように見えるけども、スプリングまで再現されて居て、良い意味で「マッチボックスらしい」仕上がり。是非とも手に取って頂きたく思う。
無論、日本では正規が今のところないどころか、ヤフオクやメルカリでも全く出品が無いので少々入手難易度は高めな可能性が高いのだけれども。時間が経てばチェンテナリオのように入ってくるとは思うが。
にほんブログ村
テーマ:ミニカー - ジャンル:車・バイク


MATCHBOX TOYOTA PRIUS
マテルがトヨタのライセンスを再取得した関係でいずれはトヨタ車がマッチボックスに戻ってくるだろう、と思って居たらやはり戻ってきたプリウス。おそらくライセンス再取得後ではこれが最初のアイテムではないかと思う。
2017年リリース時、金型改修でタクシー化されてしまったプリウスだけども、金型改修後初のカラバリとなる今回は「ライドシェア」仕様。
……いや、タクシーじゃん。マテルの為に弁明しておくと、パッケージには「トヨタ・プリウス」としかなく、「タクシー」扱いではないようだが、パッケージイラストにはデカデカと行燈に「TAXI」の文字が描かれており、実に奇妙なことになって居る。これじゃ弁明にはなって居ないか。
しかし、このグラフィックを見ているとGAFAの一角を担うGoogleのグーグルマップ撮影用の車を思い起こす。
実際、モデルになってるのはおそらくGoogleが昔自動運転の開発・試験に使用していたプリウスと前述の通り、グーグルマップ撮影用の車だろう。
そうそう。いつだったかに緑のプリウスタクシーの記事の際にも触れたと思うが、相も変わらずハンドルは右のまま。ナンバーポケットも欧州ナンバーを思わせる横長のもの。
当初、あまりにも濃い目のついにコストカットでインテリアレスになってしまったのか? なんて思ったが、インテリアはちゃんと健在。尤も、スモークは実際かなり濃い目で、去年のホットウィールのヴァルカンや2ndカラーのセナのウィンドウを思い起こさせるような色合いで開いてるフロントウィンドウからのぞき込まない限りインテリアを視認することはできない。
しかし、まさかこんなグラフィックを纏ったミニカーが出るなんて。半年前に紹介したセルフコントロールバスと並んで、とても時代を感じてしまう。完全な自動運転はもう暫く時間がかかるだろうが、間違いなく自動運転技術は日に日に制度が上がって居るのは紛れもない事実で、2年前ではまだまだ不可能でもう暫く時間がかかるだろうなんて思って居た自動運転が一歩一歩、着実に近づいているのだから、技術の進歩とその速さに驚かされるばかり。
車の在り方が変わればきっとミニカーの在り方もまた変質するものだろうし、だからこそ時代に取り残されないようにマテルが、マッチボックスがこういうアイテムをリリースして時代を追いかけて居るのを感じる。当方はすっかり「大人」の年齢になってしまったと感じるわけだけど、今の子供達はこの手のアイテムを買い与えられて何を感じるのか、少しばかり気になったり。
決して今の時代が悪いとは思わないし、むしろ昔より良くなった側面もあれば、同時に悪くなった側面もある。それでもって、「グローバリズム」がもたらしたのは、その国らしさというか、「ドメスティック」的な側面が失われて退屈気味なところもあるわけで。なんというか、綺麗事だけでは世の中回らないのだなあと。それが現実というか。
にほんブログ村
テーマ:ミニカー - ジャンル:車・バイク
| ホーム | 次のページ