
TOMICA ARTTRUCK SET
「デコトラ」「アートトラック」だとかいろいろ呼び名のある派手に彩られたトラック。
当方的には「デコトラ」だが、世代やら何で存在を知ったかで結構変わりそうな。でもトラッカーの中では「わっぱ」なんじゃないかと思う。まあこの「わっぱ」という呼び名もかなり昔の話で、それこそ「昭和」の話に思うが。
その昔、まだトミーがタカラと合併する前に販売していた「アートトラックセット」。今にして思うと、あの当時のトミーは随分攻めたアイテムというか、子供の教育的にはよろしくなさそうなアイテムをリリースしたものだと。
他にも暴走族風のカラーリングをまとった旧車のセット「喝徒飛競走車(カットビレーサー)」なんかもリリースしていたくらいだし、そう考えると、あの当時のトミーはかなり暴れていたのかも、なんて思ったり。
現代では出来ないのか? と問われれば、おそらく答えはイエス。
クレームのリスクもあるが、根本的にデコトラそのものが実用性の用途ではかなり廃れてしまったし、暴走族も2010年代にも入ればかつてのそれらとは系統が異なるスタイルに変化したことを顧みるに、(日本の)車の文化の一つとしてカウントするにはミクロなものになってしまった。
デコトラに関して言えば、デコトライベントは全然あるし、街中でも極々稀に、かなり弄られたトラックを見かけるので完全に廃れたわけではないのが救いだが、(特に大型の)トラックのスタイル・構造の変化や、情勢の変化に伴って、自然とデコトラは敬遠されるようになってしまったようで……。現在におけるアートトラックはかつてのような大きいフロントデッキにバンパー、ミラーなんかを付けたりはせずに、メッキパーツで彩りを加える程度、箱絵もかつてのような派手なものはどんどん消えて行ってしまった。
無論、それは本来のトラック業務に用いられるトラックの話で、イベント用の、それこそオートサロンのショーカーのように「魅せるだけ」が目的のデコトラは健在なようす。いずれはデコトライベントに行ってみたいものだなあと思いつつ。



TOMICA MITSUBISHI FUSO SUPER GREAT -闘美華丸-
個人的なお気に入りはこの闘美華丸。読み方は「とみかまる」だろうか。ルーフには「親子の浪漫」なんて書いてある。
大型のフロントデッキ、メッキで彩られた荷台と竜の箱絵。当方的に「デコトラ」でイメージするそれにかなり近い。
デコトラの箱絵で動物系は定番だが、竜、虎、和犬辺りはかなり人気どころなんじゃないかと思う。後は猫。招き猫が猫の中では特に人気なはず。
当方がデコトラをより深く知り、認知したのはゲームの「デコトラ伝説」だけども、対決前に挟まるカットシーンでは必ず竜が出てきていた記憶がある。竜の力強さはそのままデコトラに求められる外観上の「力強さ」に直結することを考えれば、竜とデコトラは切っても切り離せないんじゃないかと思ったり。そんなわけで「定番」とか「無難」という意味でコイツがお気に入り。



TOMICA MITSUBISHI FUSO SUPER GREAT -多美丸-
同じスーパーグレートベースでもこちらはフロントキャリアが風防タイプ。
その代わりにボディカラーがパール仕立てかつ、ホイールが金色でしっかりと闘美華丸と差別化。多分読み方は「たみまる」か。ルーフには「玩具街道まっしぐら」。うん、抑えるべきポイントを抑えてある。
箱絵は歌舞伎役者らしき人物画。歌舞伎がテーマの箱絵も竜のような動物系と並んで人気らしい。実際、歌舞伎も動物系と並んで定番なイメージはある。
デコトラブームをけん引した故藤原文太主演、「トラック野郎」に登場する主人公機「一番星号」。かなり有名なデコトラだし、当方が好きなデコトラ伝説でも顔とも言える「二代目一番星号」の元ネタだが、一番星号の背面箱絵は確か桃太郎だったはず。作品にもよって微妙に違うはずだが、そういうところを見るに、やはり人物がもまた、定番なのだろう。


TOMICA HINO SUPER DOLPHIN -流星特急-
デコトラと言えど、普通のトラックだけではなく、ウィングトラックやダンプなども一定数存在。
ダンプトラックはデコトラの中でもなかなか切っても切り離せない存在なんじゃないかと思ったり。
このセットで唯一のダンプであるドルフィン。今でこそ、日野は「H」をモチーフにしたロゴマークになってしまったけれど、かつての日野は「Hino」の文字と左右に伸びる羽が特徴的で子供ながら、カッコ良いメーカーロゴだと思って居た。この当時のトミカらしくしっかりモールドでロゴが再現されているのでポイントは高い。読み方はそのまま「りゅうせいとっきゅう」かな。
トミカにしては珍しくZAMAC仕立てで、なかなかこれがイかしてる。おまけにフロントデッキもクロームブルーで他と差別化はバッチリ。
だが、ダンプの場合、箱絵を張ってる印象がイマイチ薄く、箱絵勝負のし辛いイメージを受ける……が、実は一か所だけ大きく描ける場所がある。

それが荷台を上げた際に確認できるダンプ積載部分の前面。
ダンプを展開しないと見える場所ではないが為に、凝ったトラックでもない限りやってないと思うが、かつて、タカラトミーアーツがまだそれぞれの分野に分かれていた頃、ガチャ部門ユージンがリリースしていた改造車のガチャ、「爆走アート車連合」こと「爆ア連」にて、リリースされたデコトラの「爽快南風号」がこのタイプのものを採用していた。
映画だと「跳んで埼玉」の千葉と埼玉の対決シーンにて、このタイプのデコトラがガッツリ映るシーンが存在する。と考えると、ダンプでの箱絵でここに描くのは意外と定番なのではないかと思って居る。



TOMICA ISUZU ELF -夜叉姫-
このセットで唯一の小型トラック、エルフ。しかしながら、シャシーの車名モールドが埋められてるので、少しばかりライセンス品なのか疑いたくなったり……。
トミカのこのエルフはISUZUのモールドの有無やらでバリエーションがかなり多く、いったいどれだけのバリエーションが存在するのか把握して居ない。だが、一つ言えるのはこの時から既にこのクラスのトラックの代表格は「エルフ」だったということだろう。
これの読み方は「やしゃひめ」だろうか。ルーフには「夢・玩具道」。
箱絵のデザインはこれまた箱絵では人気らしい、花魁。流石に子供も対象に含めているトミカなので流石に際どいデザインはおおよそ無理か。実車でも際どいのはあまり多くはないはずだけども。
女性を描くのもデコトラでは多い印象で、これは後のバニングにも通じるんじゃないかと思う次第。特に有名人を模した女性をフラット化したトランクゲートに描くのはバニングではド定番……というイメージ。尤も、そのバニングも現行の200系ハイエースが登場した辺りから衰退した印象で、これもいろいろ理由があるらしく。
個人的にはデコトラ、暴走族の竹槍マフラーと並んで日本のカスタムカー文化の一角を担うものだと思うだけに、バニング文化がこのまま廃れてしまうのは残念だと思ってしまう。
ここまでアートトラックセットをまとめて紹介。個別紹介するのも迷ったが、現在(間に合うかは別として)現行車のデコトラを制作中なのでそちらで改めて触れることとして。
デコトラは衰退した文化……という記述こそしているが、まだまだ健在の文化だと当方は思って居るし、なんなら外国人に大ウケしているものでもあるので、まだまだ日本のカスタムカー文化の一角を成していると思う所存。
来年のホットウィールの新アイテムの中にはリュウ・アサダ氏デザインのデコトラがラインナップ入りする予定だし、それ以前から明らかにデコトラ風のアイテムがリリースされていたホットウィール。それだけで「JDMスタイル」として世界的にもデコトラが認知されて居る証明だろう。
確かに、2000年代以前と比べれば「バニング」や「暴走族スタイル」と共に衰退してしまったかもしれないが、それでもまだまだ人気かつ、堅実なジャンルじゃないかと思う。尤も、今後はいかにして、これらのスタイルを後世に伝え続けられるか、になって行くと思うが。
以下、音楽関連の雑記。
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TOMICA NISSAN NV200 YELLOW CAB
さて。残すところあと2回までこぎつけたこの企画。正直に言うと、前回の記事で締めても良い気もした。
というのも、既にNV200のタクシーは一度紹介しているし、そもそもタクシーのトミカは前回の記事で触れたクラウンコンフォートという「傑作」が登場してからというもの、急激に「新車」がリリースされなくなってしまった。
もちろん、それは前回の記事で触れた通り、タクシーを含む商業用車両のモデルライフが非常に長く、新型がなかなか登場しないが為でもある。コンフォート兄弟が出た後に登場した、明確なタクシー車両はおそらく日産・NV200 タクシー、トヨタ・JPNタクシーのみ。海外まで含めてもフォード・トランジットコネクト タクシー、フォード・フュージョン タクシー、LEVC TXくらいのものか。
うち、現行生産なのはJPNタクシーとLEVC TXのみ。NV200は日本ではまだ生産されているようだが、アレだけ期待を膨らませて売り出したアメリカでは思いっきりズッコケて生産終了の末路をたどっている。これもNV200を紹介したイエローキャブ関連の記事で書いた記憶がある。
と、少々話は逸れてしまったが、それはトミカで2010~2019の間にリリースされた「新規」のタクシーも同様に決して多い部類ではなく、NV200タクシーとJPNタクシーのみ。
この間にリリースされたタクシーのトミカは、従来金型の使いまわしを含めて、当方が把握する限りでは
・通常品No.62 マツダ・アテンザ 個人タクシー
・通常品No.27 日産・NV200 イエローキャブ
・〃 初回限定 NV200 タクシー 日本仕様
・日産特注 日産・NV200 タクシー 日本仕様(日産交通カタログカラー)
・通常品No.27 トヨタ・JPNタクシー
・東京オリンピック2020限定 トヨタ・JPNタクシー 東京オリンピック2020限定仕様車
・アジア限定 トヨタ・ウィッシュ 台湾タクシー
・組み立て工場 トヨタ・プリウス たこタクシー
・イベントモデル 日産・セレナ タクシー
・イベントモデル トヨタ・アルファード タクシー
・イベントモデル トヨタ・クラウンコンフォート タクシー
・長崎佐世保タクシー特注 トヨタ・クラウンコンフォート ブルーキャブ
(2020/10/26 追記)すっかり抜け落ちていたのだが、以下の2つがあったのを思い出した。
・トミカくじ ランボルギーニ・ムルシエラゴ タクシー
・シンガポール、香港限定(?) コンフォートデルグロ トヨタ・プリウス タクシーではないかと思うのだが、どうだろう?(ディズニーランド、USJ限定物は除く。金型的なものではUSJ1種、ディズニー2種のはず)
厳密には香港ものの香港タクシー4種類もあるだろうが、こちらはそもそもリリース時期を当方が把握しておらず。
しかし、だ。こうしてリストにしてみると新規金型が2つだけと言えど、バリエーションはいろいろあるように思える。
特に、海外向けを意識したようなチョイスが増えた。それが2010年代……と言いたいところだが、思えば、昔からトミカは「世界のタクシー」を製品化してきていたことに気づかされる。
(リリース当時)最新のニューヨークのイエローキャブが通常ラインナップ入りしたり、これまでスルーされていた台湾のタクシーが製品化されたり、バリエーションは実に多岐にわたり、「グローバリズム」を感じざるを得ない商品展開に感じた当方。
だが、「青箱」時代にはダッジ・コロネットをベースにしたイエローキャブ風のアメリカンタクシーが登場したり、オースティンタクシー、所謂「TX3」が登場して居たり、既に70年代の時点でトミカは十分国際競争できるようなアイテムをリリースしていたように思う。
リリース時期は生憎把握してはいないのだが、330型セドリックや110系クラウンをベースにした香港のタクシーをもリリースしていたトミカ。
無論、トミカが数度の渡米をしてはアメリカの子供達になかなか馴染めずに、辛酸を舐めて撤退をしたのは把握している。
その原因を当方はいろいろ考えたりもするのだが、本題からそれてしまうので今回は敢えて触れずにいずれ語るとして。
これだけ「グローバリズム」を先取りし、そのチョイスに「タクシー」を選んだタカラトミー。彼らはタクシーを「避けている」ように思って居たが、どちらかというと避けて居るわけではなさそうだ。むしろ、タクシーこそ、売り出したいもの。

そうでなければ、こんな芸コマなこともしなかっただろう。後部座席に座るオフィスワーカーらしき人物。元来、トミカではインテリアに小物を置いて~~ということは殆どなく、この手の専売特許はマッチボックスやホットウィール、そして一時期中に人間が乗っていたマジョレットくらいではないかと思う。それを敢えてやった理由は「タクシー感の演出」か、それとも別の理由か。神のみぞ知るところ。
にしても、トミカの手元にはクラウンコンフォート、NV200、そしてJPNタクシーと、現行のタクシーの選択肢をあらかた持っているわけだが、あまりバリエーションが多いようには見えない。特注物を出せるにもかかわらず、特注物は皆無。
実在企業のアイテムはクラコンの場合、2008年頃のトミカリミテッドの東京無線、チェッカーキャブ、日の丸自動車、グリーンキャブと前述のブルーキャブくらい。
クラコンリリース前だと共同無線・日生自動車の170系クラウン、京都・ヤサカタクシーの130系クラウン、会社名は失念したが、大分の会社のY34セドリックくらいだろうか。ハイヤーまで含めるとグリーンキャブと国際自動車か。
※グリーンキャブのハイヤーは厳密にはグリーンキャブではなくミニカーショップガリバーの特注だが
クラコンが出たことで増えるかと思いきや、そんなこともなく。その背景にはほぼ同時期くらいに出だしたTLVも影響して居たり、なんて。
この度、12月にはTLVからクラウンコンフォートとクラウンセダンのタクシーがリリースされるわけだけども、いずれも東京無線カラー。その前にちょくちょく出ていた230型セドリックやら、80系クラウンなんかはチェッカーやら日本交通カラーでリリースされている。
だが、いずれもタカラトミーおよびトミーテック側からのライセンス取得で、タクシー会社側からの要望ではおそらくないだろう。
で、ふと思った。トミカではバスの特注物が多く出ているのに、なぜタクシーは少ないのか。
一つ。ファン層の違い。タクシードライバーで自分の働く会社が好き、もしくはタクシードライバーという職業が好き……という人は少なくとも都内ではあまり多いようには感じられない。だが、バスの場合、バスドライバーという仕事が好きでしているというドライバーも多いように感じる。そしてそういう人は会社にもおそらく愛着がある。となると、特注物が出た時に買うのは何もファン層だけでなく、働く人々も含まれるだろう。
二つ。それはタクシー会社の構造が抱えるもの。
というのも、タクシーの多くは無線を搭載している。その無線は独立系のものもあれば、グループで共有していることも多い。尤も、無線を持たずにグループを形成することもある……が、都内では非無線系グループは淘汰されたり、吸収されて無線を持つグループと合流、なんてことも増えた。
ここで生じるのはグループとして「特注」を出すならまだしも、一つのタクシー会社が「特注」を出すとなると、おそらく所属する無線グループにも許諾が必要になるはず。そうなると、手間やコストも掛かるはずで、そこまでして「トミカ」を作って、見込める収益はあるか、という話になる。もちろん、当方のように欲しいという層も一定数居るだろうが、決してバスマニア程多いとは思えない。ここで一つ目の話に直結するわけだ。
こうなると、タクシーもので特注となると、独立系無線か非無線独立系、無線大手のグループ本体のいずれかが出す以外では殆ど見込めない。
だが、バス会社の場合は各「営業所」はあれど、大本は一つの会社であることが殆ど。大本の意向次第で特注を容易に出すことが出来る。
……というのが当方の推理。実のところは結局「神のみぞ知る」ところだろう。
そして最後に。本来ならば別に「2020」を用意すべきなのだが、残念ながら2020年中にトミカ公式からリリースされた「タクシー」は確認されて居ない。今後の販売予定にも含まれていない。今年も残すところ、2か月とちょっとになってしまったが、その間に出るのか、はてさて。これにて〆させて頂きたい。
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TECHOLOGY TOMICA AD TRUCK SKYTREE
テコロジートミカ。既に販売終了から久しいにもかかわらず、公式サイトには掲載が続いている商品。
企画中ではあるが、少しばかり書きたいこともあるので、このトミカの紹介がてら少し閑話休題。
トミカの50年の歴史において様々な派生アイテムが出ては、長く続けることなく消滅……を繰り返してる現状、このテコロジートミカもその一つではないかと思う。
最初に出た時、結構良いアイテムだと思って居たのだが、自然消滅したということは販売はあまり芳しくはなかったのだろう。定期的に新車が追加される等して、結構頑張っていたと思うのだが。
少なくとも最近のトミカ4Dやライト&サウンドトミカよりはやる気を感じたのだが。あちらは売れないとわかるや否や、秒で切り捨てて居たくらいだし……。継続は力なり、とは言うものの、継続したテコロジーがそこまで芳しくなかったのが、タカラトミーが継続を放棄してしまった要因なのではないだろうか。
このアドトラックは元のスクリーンから変更されてスカイツリーのオブジェクトが載せられている。
スカイツリー・ソラマチ店限定アイテムだったと記憶してるが、ソラマチ店には比較的容易に行けることもあり、その当時は高めの値段と併せてスルーしてしまって居た。そして自然消滅……。というか、ソラマチ店限定のアイテムがいくつかあったはずだが、そのいずれも販売終了している今、思うよりも売れなかったんじゃないかと思う。いつでも買えるだろう……は命取りだと改めて思う次第。いつでもはそのうちいつでもではなくなる。まあ散々これに近いことは言い続けているのだが、何も学習しない辺り、人間というものは実に愚かというか……。
テコロジートミカ、当方的に考える問題点というか、思ったよりも芳しくなかったであろう要因を挙げていくとすれば、まずは値段。
だが、金額設定自体はそこまで問題ではない。問題はお金を落としてくれる対象である子供の親がその値段を出せる価値を見出せるかどうか。税抜き980円という値段で、あの当時消費税は5%→8%と上がっていた時期だけど、消費税を込みで考えれば、家電量販店等で買ったとしても1000円弱。トミカ2台分の値段で、このトミカを買う。それに親が納得するのかという話だ。
果たして「電池を使わずに光るトミカ」を強請るとして、子供が親を納得させることが出来るのか。
おそらく、最初ならその物珍しさと面白そうという好奇心から親はきっと買うはず。だが、継続されるかどうかは別問題になる。
基本的に「繰り返し買って貰える商品」なのかは、その商品に付けられた値段が相応の価値を持つかどうかによるだろう。となると、商品に魅力が無ければ自然と敬遠されてしまうのは当然のこと。
なので次の問題点は商品自体の特性。
何せ、このテコロジートミカ、その構造から「走らせ続けていないと」光らないし、走らせるにしてもタイヤが空転したりして、なかなか上手く走らなかったりする。
その為、どう見繕っても「思って居たのと違った」となりかねないのだ。
しかも、問題点はそれだけではない。ラインナップの多くを人気の緊急車両が占め、最初に発売された6種類すべてがサイレンの光る緊急車両だった。子供も大人も、誰しもが緊急車両のサイレンは「点滅するもの」として認知していると思うが、テコロジーの場合点滅なんていう高度な技術は有して居ない(というより有することになるとコストがより嵩むことになるので避けたと思われる)ので、走らせている間サイレンが光り続けたままという状態に。これでは流石に「思ってたのと違った」となっても致し方ないように思う。
後発のアイテムではライトの光るリーフだとか、このアドトラック、ラーメン屋タウンエースなんかのバリエーションが出たが、今言った通り、リリース当初は全部緊急車両だった。これが不味かったのではないかと思う。もし、最初から緊急車両以外のバリエーションがあれば、また違ったのではないかと思う。
例えば。この光り方なら当方がベストだと思うのはタクシーの行燈。所謂空車ランプだ。
知育玩具という側面をトミカが持つことを考えれば、タクシーの行燈を光らせるのは意義があることに思える。
実は後発組のライトの光るリーフが元々はタクシーで予定されていたらしいのだが、どうもお蔵入りに。
そもそも。この光り方なら敢えて「はたらくくるま」に拘らずとも、リーフのようにヘッドライトを光らせているだけでも十分良かった。というか子供もそちらの方が喜んだのではないかと思ったり。トミカにどっぷり漬かっている子供は大人顔負けの車に対する知識を持っていたりする。「夜になれば車はライトが光る」なんて当然なことも知って居るだろうし、ともなれば、ライトが光るミニカーの方が子供には喜ばれたのではないだろうか?
と、長々と書いてしまったが、これが当方のテコロジートミカに対する見解。だが、当方的にはテコロジートミカは結構好きだったので、もうちょっと続けていて欲しかったと思ったり。少なくとも、早々に見切りを付けられて放置された4Dやライト&サウンドシリーズよりは遙かにタカラトミーのやる気を感じたシリーズだった。またこの手のやる気のある商品が出てくると良いのだが。
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TOMICA TOYOTA CROWN COMFORT TAXI
90年代半ばにタクシーに変化が訪れたのは前の記事の通り。
トミカがそれに伴って移行させたのはそれから12年が経過した2007年7月のこと。
JPNタクシーの記事やら、これまでのクラウンコンフォートの記事でも散々触れてきたような気がするが、トミカがクラウンコンフォートを製品化したのはまだ小学生だった当方にとってかなりの衝撃だった。
何せ、あの当時、クラウンコンフォートのミニカーは香港ブランドと思わしき、1/43くらいのプルバックミニカーくらいしか存在していなかったし、2000年代半ばの時点で都内の法人タクシーは既にクラウンコンフォートかセドリック営業車の2車種で9割を占めるような状態だった。
にもかかわらず、トミカのタクシーと言えばクラウンマジェスタか、2005年3月リリースのセルシオの個人タクシーもしくは2006年3月リリースのゼロクラウンのタクシーしかなかった(どちらも母親と一緒に近くの玩具店に販売日に買いに行ったのを覚えている)。
無論、それらのタクシーのトミカは左後部ドアが開く訳でもなく、ベース車両同様に左右前ドア開閉でしかなかった。

左後部ドア開閉。もうこれだけで本当に革新的だった。タクシーと言えば左側の後部ドアから乗り込むものだったし、トミカでこのギミックはミニバン系を除いた時、後にも先にもこれだけだろう。あの当時、手元に取った時、後部ドアをパチパチ開け閉めしたのを覚えている。
そしてトミカでのリリースから10年が経過した2017年。高まる保安基準に適合しなくなってしまったコンフォート兄弟はおおよそ22年で生産終了した。考えてみれば、アメリカの最後のフルサイズセダン、フォード・クラウンヴィクトリアも日産のセドリック営業車も同様に保安基準に適合しなくなったために生産終了したわけだが、ロングライフになればなるほど、生産終了の理由が売れないからというよりも、設計が古いが為に改良だけではどうすることも出来なくなってしまったから、というのがなんとも儚い。
2020年現在、既に生産終了から3年が経過し、トミカのラインナップには現行のトヨタのタクシー、JPNタクシーが加わっているが、それでも尚、ラインナップに鎮座しているのは偏に、このクラウンコンフォートのトミカが「タクシー」のミニカーとして高い完成度を誇るからではないだろうか。
考えてみれば、タクシーのミニカーは数あれど、乗客用のドアが開くのはこのトミカのクラウンコンフォートとコーギーのロンドンキャブくらいしか思いつかない。
どちらもかなり「タクシー文化」に密接だからこそ、このギミックを搭載しているとも言い換えられる。何せ、ロンドンキャブはタクシーの元祖とも言うべき存在で、その形を昔から大きく変えることはしていない。そして日本のタクシーは欧米圏には存在しない「自動ドアー」を搭載している。ある意味、タクシーの自動ドアーは日本の文化だ。
故に、このクラウンコンフォートのトミカは「日本の文化的」で「知育玩具」として点数が高く、なおかつ「マニアも納得」な製品。だからこそ、実車同様に、トミカも13年のロングライフなのだろう。


TOMICA TOYOTA MARK X KOJIN TAXI
同時に忘れてはならないのが個人タクシーの存在。マジェスタから続き、アテンザの個人タクシーまで続いたトミカの「個人タクシー」。
個人タクシーのトミカもまた、タクシーを語るうえで外せない存在だったりする。
というのも、まだセルシオやマークXのタクシーが出たばかりの時。
個人タクシーの中でもさらに優良なドライバーを示す星形行燈が横に付いていた。セルシオとマークXのトミカの個人タクシーに付けられたこの星形行燈こそ、優良ドライバーの証だった。
気付けば、突起物云々の安全性の問題か、はたまたコストの問題か、それとも生産元の問題か。
いつからか、この優良ドライバーの証は行燈に星が描かれる形で消滅して行った。
マークXの個人タクシーは2008年12月リリース。この行燈が消滅した時期がイマイチわからないのだが、少なくとも「ちょうちん」で知られる日個連は2011年に順次切り替えなので、おそらくトミカがリリースしていた東個協こと「でんでん虫」もそれくらいなのだろう。
後に2016年3月にアテンザの個人タクシーがリリースされることになるが、デザイン変更に伴って横にあった星形行燈が取り除かれている辺り、時勢を反映していると言えよう。
今現在、個人タクシーのトミカはラインナップに加わって居ないし、今後出る見込みがあるのかは何とも言えないところだが、もし出るとすれば、カムリか、12月に出る現行クラウン辺りをベースにしたものが怪しいのではないかと当方は踏んでいるが、どうだろうか。
だからこそカムリでタクシーを作ろうにも作れないのだが
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TOMICA TOYOTA CROWN MAJESTA TAXI
さて。続いて90年代。前回から続く内容も多いのだが、それこそが「歴史」であり、歴史が「積み重ね」である証拠。
トミカにおける90年代は当方が思うに、バブルの崩壊や日本製から中国製への移行(これ自体はおそらく80年代末頃からだとは思うが)等で、あまり体力が無かったのではないかと思う。新車のリリースも80年代までのそれと比べると消極的。
330型(香港トミカから数えると230型)から続いたセドリックも、Y31型まで。Y32型とY33型はスルーされ、Y34型の最終型セドリック/グロリアがリリースされるまで空白期間になってしまった。クラウンでさえ、130系の後は170系クラウンまでスルーされ、その間にリリースされた「クラウン」は上位車種である「クラウンマジェスタ」だけだ。
そしてトミカで厳格に、90年代に「発売」されたタクシーはこの「クラウンマジェスタ」のタクシー、ただ1つではないかと思う。90年代にも80年代に発売されて以降、ラインナップにいたタクシー自体はY31セドリックに、ブルーバード、入れ替わる形での130系クラウンがあったが。
そして、このマジェスタの存在こそが、2000年代の個人タクシートミカの礎になったと当方は考えている。同時に、このマジェスタタクシーがロングランだったことが、トミカにおけるタクシーのアイコンがしばらくこれだった要因と言える。
考えてみれば。一時期ラインナップに居たタクシーはこれ1台だけだった時期もあるくらいだ。(2002年2月~2003年4月)
トミカは80年代末~90年代のタクシーを使いまわしていたが、現実ではどうだっただろうか?
セドリック営業車(セドリックセダン)は、元のセドリックがY32に切り替わってもY31型のままだった。対するトヨタは?
バブル崩壊後の、日本社会の抱える問題が浮き彫りになったからか、はたまた別の要因か。トヨタは95年に「タクシー向け」のクラウンセダンの位置にクラウンコンフォートを、マークIIやコロナのような小型タクシーの位置にコンフォートをそれぞれ投入した。
今の今まで、グレードの一つでしかなかったタクシー向けの枠をトヨタはわざわざ「タクシー専用車」として開発した車を投入したのだから、かなりの衝撃だったに違いない。タクシー用無線のスペースにLPガスボンベの位置を考慮した設計は勿論、タクシーの過酷な環境に耐える為に敢えて40万キロは堅く走れるようにした設計、そして乗客が快適かつ乗降性が高くなるように設計された屋根……タクシーのために至れり尽くせりだったのは間違いない。
同時に、この辺りから車種や車によって、明確に「特定の層」を狙った車が作られていくようになったように思う。
「タクシー事業者」には「タクシー向け車両」を、高級セダンが欲しい顧客には「セルシオ」や「マジェスタ」を、クラウンを乗り続けている層にはより、オーナーカー感を強めた「クラウン」を提供するような、そんなスタイルに。
80年代は激動だった、と言ったがそれは90年代にも続いていたように思う。間違いなく。
そして弱肉強食が進んでいたようにも思う。マツダや三菱がタクシー用車両を取りやめたのも、アメリカでGMがフルサイズセダンから手を引いてフォードでさえも、フルサイズから手を引こうとさえしていたのも、すべてがすべて、90年代はありとあらゆるものが「淘汰」されて行った時代だったからだと思う。
無論、淘汰されたのには「新しいもの」が華々しく登場し、同時に古い価値観がそのままアップデートされることなく消失していったからに他ならないだろう。そんな時代。
あの時代から、既に日本の自動車メーカーではヒエラルキーが完成しつつあり、体力のあるトヨタは新型のタクシーを開発する余力が、日産は新型こそ作れないものの、既存車をアップデートすることでトヨタに対抗を、他のメーカーはタクシーのような需要がありながらも、決して大きくはない、謂わば、椅子取りゲームから敗れ去ってしまった。
代替えの早いタクシー車両。2000年代にもなれば、マツダのタクシーも三菱のタクシーも、トヨタ程の耐久性があるわけでもなく、消え失せていったことだろう。当方は一度もマツダも三菱のタクシー車両を見たことが無かった。


TOMICA NISSAN CEDRIC TAXI
ロングランになったマジェスタタクシー、そしてセドリックタクシーだけども、その長さはどちらも約14年。
トミカとしてはロンドンバス程ではないにせよ、かなりのロングランだったが、タクシー車両であるセドリック営業車が27年と四半世紀以上、コンフォート兄弟も22年と、どちらもかなりのロングライフだったことを考えれば、トミカのタクシーが実車同様にロングランになるのも納得だ。


TOMICA NISSAN CEDRIC TAXI
当方的に面白いと思うのは、個人タクシーを貫き続けて14年間だったマジェスタタクシーに対し、セドリックタクシーには様々なカラーリングが存在したこと。
ある種、マジェスタはどうあがいても130系クラウンセダンやクラウンコンフォート「風」にはなれないが為に個人タクシーとして通すしかなかったのに対し、セドリックはハードトップと言えども、実際に街中を走り回るタクシー車両だったが為に、法人タクシー風のペイントを施す事が出来て、バリエーション展開が出来た、と言える。
そしてもっと面白いのは、タカラトミー以外でのトミカブランドの展開において、現タカラトミーアーツ、元すばる堂からリリースされた、アーケードの「ミニトミカ(現ポケットトミカ)」の金型を使いまわしたミニトミカシリーズにて、マジェスタタクシーの「個人タクシー以外」のバリエーションが存在したこと。緑色にクリーム色のストライプ。それはトミカイベントモデルでリリースされた170系クラウンタクシーを模したカラーリング。紛失してしまったし、見つかってもバンパーなどを塗りたくってしまったのが悔やまれるが、クラウンマジェスタタクシーで法人タクシー風のカラーリングをまとって居たのは後にも先にもそれだけではないかと思う。それをカスタムネタにするのも良いかもしれない、なんて思いつつ。
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TOMICA NISSAN CEDRIC TAXI
続いて80年代。80年代で当方の抱く印象は絶頂期を迎えつつある時代だった……という印象。
尤も、バブルは80年の終わり、平成元年辺りだと聞いているし、80年代のアメリカはエンターテイメント分野ではまさしく絶頂期を迎えながらも、ニューヨークでは犯罪が横行し、全米最悪の街なんて呼ばれていたような時代でもあるので、80年代のアメリカはオイルショック後の価値観の変化も相まって、まさしく光と影がクッキリして居たのではないかと思う。
今回、80年代をチョイスするに当たっては少しばかり難儀した。
というのも、トミカにおける80年代はちょうど黒箱から赤箱に切り替わったタイミング、かつ車もデザインや技術が大きく変遷した年代。
前半と後半とでは車のデザインも違うし、トミカ自体の出来も大きく切り替わっていったような時代だ。というか、トミカや車に限らず、80年代はあらゆる分野で現代に通じる礎のようなものが築かれたような時代。まさしく「過渡期」であり、同時に「基礎」が出来上がった時代。そんな激動の時代から一部分だけをピックアップすることに難しさを感じた。
120系のクラウンタクシーにするか、はたまた430型セドリックタクシーにするか。それとも……と、迷った挙句出した答えはこのY30型セドリックタクシー。通常品でのリリースは無く、これは「タクシーセット」の1台。
トミカはなぜかタクシーを避ける”きらい”があるので、あの当時に、タクシー「だけ」のセット、しかもそれにしか設定されていない「Y30型セドリック」「カローラ」「キャラバン」のタクシーを用意したのには驚きだ。後にも先にも、タクシー「だけ」のセットはこの「タクシーセット」と2007年12月頃の「アジアンタクシーセット」くらいしかないのではないかと思う。
そして。当時のセドリック/グロリアにとって、430型からY30型への移行はかなり大きいものだったように思うし、この当時はBピラーレスの、所謂「ハードトップ」が流行った時代。ハードトップのタクシーなんて居ないだろう、とは思うがこの当時のトミカはタクシー/パトカーの為に金型をわざわざ作り分けることなんてしていなかった。それは2000年代まで続くトミカのスタンス。
悪く言えば手抜きだ。だが、当方は決してトミカは手抜きだけでそうしたとは思わない。
あの時代、タクシーもパトカーも、そしてファミリーセダンもすべてがある程度車種が限定されていた。
それは90年代後半から2000年代前半頃まで続いていた事実のように思う。タクシー用途の為にメーカーがやることは決してタクシーとしての機能性を充実させることではなく、タクシー業務用にLPガスモデルを用意し、内外装の質を落とし、耐久性を高める実用性と低コスト重視の車を作り、販売することで、タクシーを利用する客が求める機能性など二の次だった。
だからトミカはその当時の情勢を反映し、「中型タクシー」は「クラウン」か「セドリック」であり、ハードトップに行燈をポン付けしただけのものを「タクシー」として販売した。そしてそれが許されて居たのはおおらかな時代であったと共に、今とは違い「クラウン」も「セドリック」もファミリーカーであり、パトカーであり、タクシーであったから。
ということで、難儀した80年代に当方がチョイスするのは「タクシーセット」の「Y30型セドリックタクシー」だ。
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TOMICA TOYOTA CROWN TAXI
さて。
ワイキキ氏の記事に触発されてふと思い立った企画。当方の知識はミニカーにせよ、実車にせよ、タクシーに傾いているので、普通にトミカの50年史を振り返るよりも、当方らしいやり方で振り返ることに。既に今年は何度もタクシーのトミカを取り上げた記憶があるが気にせず。
トミカで最初にリリースされたタクシーは「最初の6台」に抜擢されたクラウンをベースとした黄色/橙色のツートンカラーのタクシーではないかと思う。
このクラウンベースにトミカ史上初の特注トミカの「日本交通」タクシーが存在したのも有名な話。
なんでも日本交通の方はシールが張られた「完品」の現存数が2台なんて噂も。おまけに日本交通自体も昔の話過ぎて全く把握出来てないらしく、まさしく「幻」の一品で2010年代前半になるまで現物が出品されるまで全くの謎でしかなかった。
レプリカと公言されて制作されたファンメイドのアイテムでさえ2万円を超えて落札されているケースが見受けられるので、その意外性にも当方は驚かされた。
そんなクラウンタクシーだけども、当方的には30周年の時の復刻版が馴染み深い。幼少期の当方におそらく近くのおもちゃ屋で余っていたであろう、復刻版のこのクラウンタクシーを母親が買って来てプレゼントしてくれたのを覚えている。当該の個体は遊び倒した挙句、塗り替え、そこからさらに破損してしまった後、行方がわからなくなってしまった。子供のおもちゃ故の末路というか、辿り方というか……。
今現在においてのクラウンタクシーの相場はあまり詳しくは無いけれど、オリジナルに関しては1年半と短命で、おそらく流通量の関係で高額な部類かと思うが、復刻版に限って言えば、流通量が少ないということはおそらくないので、かなり高額に化けている……なんてことはないはず。
今回撮影に用いたのは復刻版からさらに数年経過したときにトイザらスでリリースされた新旧の同車種のセット物「親子セット」なるもので設定された「クラウンタクシー」で、行燈がオリジナルに近いものになっている。確かミニカーショップだったかで売られていたものを買ってもらったような記憶がある。
この親子セットでリリースされたクラウンタクシーは一見すれば、復刻版と大差ないように見えて、実は復刻版とは異なり、行燈がオリジナルのものに近いタイプの行燈が取り付けられている。
逆に。復刻版ではコストカットの関係なのか、現行のタクシー行燈が取り付けられており、オリジナルとは若干大きな差異が存在した。
トミカ1000を愛読していた当方、あの当時でさえそういう「細かいポイント」に気づいていた辺り、「子供だまし」なんてのは子供にこそ通用せず。子供は意外と細かいところを見ているのではないかと今になって思う次第。子供向けだからこそ本気で取り組む……なんて話も聞いたことがある。それくらい、子供を(商業的に)相手にするのって難しいのではないだろうか。
実車に関して。当方が生まれるよりもずっと前のことなので、馴染みもなければ存在も知らない「3代目クラウンのタクシー」だけども、クラウンタクシー・パトカーの代表格である「クラウンセダン」が登場するのは4代目クラウンからで、3代目の当時はタクシー向けの「クラウン」のカタログが存在するので、オリジナルのクラウンとはそう大差がなかった様子。
にしても、改めて思うのは「古い作品」の存在意義。
お世辞にも、現代の優れた脚本や演出と比べるとそのどちらも劣って退屈と言わざるを得ない「古い作品」だけども、フィルム撮影故に現代の解像度に直してもそこまで荒くはなかったり、それを抜きにして、あの当時の空気感というか、雰囲気を垣間見ることが出来るので、その意義は大きいように思う。現代では言葉狩りのように古い作品をお蔵入りさせてしまうことも増えてしまったように思うが、今だからこそ昔の「汚さ」を正しく伝えるべきだと思ったり。
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TOMICA SUBARU SAMBAR AKABOU
さて。前回のマッチボックスカスタムはこれの前座のようなもの。
もともと今月末のあるものに向けて、赤帽を作りたいと思って居たのだが、手元にあったトミカのサンバーは備品のパン屋2台のみで、いずれも母親から譲り受けたものということもあり、バラせずにバラせないで居た。
そんな折、どうも赤帽のサンバーに近い荷台をまとったサンバーが出ていたらしく、そちらを急遽大枚はたいて調達。鍵屋のサービスカーだった。まあチップもあったので躊躇もなく。
ツイッターではフォロワーが既に同じベースで赤帽サンバーを制作して居たのだが、当方的には旧カラーではなく、スバル製サンバー最終型に程近い塗り分けのカラーリングが好みなのでそちらを当方は再現。本来、ボディサイド上部の赤色は段々色がフェードアウトしていくようなものだが、そんな器用な塗り方はできないのでべたっと。デカールでも良かったような気がしなくもないが、敢えて塗りに。
ウィンカー、窓枠等の彩色を入れようかとも思ったのだが、あんまりリアリティに寄せすぎても何か違うような気がして敢えてトミカ的な塗り分けで終わらせる。手抜きとも取れるが、あんまりリアルに塗りを入れすぎると他のトミカと並べた時に浮くような気もするし、当方的には「トミカらしさ」を存分に生かしたいと思っての判断だ。
そうそう。引用で、ハイゼットOEM後の赤帽サンバーを見かけない趣旨のものを貰ったのだが、おそらく地域差によるものだろう。
東京で見かける赤帽サンバーの多くが既にハイゼットOEM後のサンバーで、正直言うと最終型サンバーの赤帽はあまり見かけない。たまに赤帽サンバーを見かけても旧カラーかつ、前期型で明らかに赤帽としての運用というよりも、サンバーが好きな人が愛用している……という印象だ。
考えてみると、スバル製サンバーの生産終了から既に8年。言ってしまえば、クラウンヴィクトリアと1年しか変わらないわけで。そう考えると、最終型赤帽サンバーをあまり見かけないのも当然とも言うべきだろう。何せ、タクシーに並ぶ実用車なのだから。
さて。次回からはワイキキ氏の
第三世界的blogに影響されて、ちょっとだけ企画のようなものをば。
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MATCHBOX SUBARU SAMBAR AKABOU
マッチボックスでリリースされたアイテムで意外だなあと思っていたのがサンバー。去年のニューモデル。
昨今、アメリカの農業現場で軽トラックが人気なのは小耳にはさんでいたので、この製品化も割とアメリカライズなチョイスだと思うわけだが、向こうの人にしてみれば、この「サンバー」が日本人にとってはサンバーなのにサンバーではないことはおそらくわかるまい。
※アメリカで流通する軽トラは中古の日本メーカーの軽トラか中国メーカーの生産するモデルとのことらしい
画像を見てわかる通り、このサンバーはスバルが軽自動車の自社生産を取りやめて、ダイハツからのOEMを受けるようになった後のモデル。つまり、これはダイハツ・ハイゼットなわけだ。
尤も、トミカは軽トラックはサンバーとキャリィばかり製品化しており、ハイゼットも、そしてホンダのアクティもスルーされ続けて来た。おまけに、今現在のトミカのラインナップに軽トラはなかったはず。
となると、マッチボックスがこの期に及んでハイゼットOEMのサンバーを製品化した意義は実に大きいと思う。
サイズ感で言えばマッチボックスの最近のサイズに合わせて軽自動車を製品化したせいか、かなり小さく、ガチャガチャのサンバーよりもおそらく小さい。それを「リアル」とするか、「3インチ的ではない」とするかは実に悩ましいところ。当方的には「こういうのも良いんじゃない?」という印象だ。軽自動車が薄らデカくて下手なミドルサイズよりも大きいトミカよりかは良いと思ってしまったり。
今回、譲り受けたサンバーでなんとなく赤帽を制作してみたわけだけども。制作時期は確か7月くらいだったと思うが、湿度のせいか、塗り方の問題か、カブって白いのが浮き出てしまったのが少しネック。
赤帽と言えばサンバー、サンバーと言えば赤帽というくらい、密接な関係かつ、専用モデルが用意されている徹底ぶりだが、それは今でも変わってないらしく、ハイゼットベースになったサンバーにも赤帽仕様が設定されており、このハイゼットベースの赤帽も結構見かける。無論、スバル時代のサンバーを使い続けている事業者も居ることだろう。
ということで、そろそろ「赤帽」がもう一つ完成しそうなので、次はそちらをば。
以下、映画に関した雑記。
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MAJORETTE TOYOTA HIACE GRAND CABIN
何気に当ブログでは初紹介になるマジョレット。マジョレット自体は集めているのだが、未開封のまま箱に仕舞い込んでしまうことが多く、なかなか取り上げる機会が少ない。
今回、2個目のハイエースがそのまま放置していたこと、某氏と会った際にトミカのタイヤに交換していたのに触発されて独自にカスタムを施してみた。よりにもよって初紹介がトミカ化カスタムを施したこれになるのは如何なものだろうかとは思いつつも紹介。
某氏の希望で白/金ツートン化、マジョレットのミスである謎の右側のスライドドア用のドアノブタンポの削除、消失したリアライトの書き直し諸々で3分クッキング感覚で始めたカスタムが20分カスタムくらいの容量になってしまった。ツイッターにネタツイートも込みでツイートしたところ面倒なことになったので、トホホな気持ちにもなりつつ。
こちらに何も非がないとは思わないが人格否定までされた日には「じゃあなんでいいねしてくんだよ、いいねしてくんな!」って話だが、創作物はいつだって「作品」がもっとも重要視されるべきであり、その「作品」に関わった人(≒製作者)の作品以外での意図、思想は重要視すべきではないとも思うので何とも難しいところ。
と、そんな愚痴交じりのそれはおいておくとして、マジョレットの話を。
当方的に、マジョレットの出来栄えは結構お気に入りで、マテル系やトミカ系程熱心ではないものの、コレクションの対象。
……なのだがどうもサイズがマテルやトミカの3インチと比べると一回り二回りは大きく、別ブランドに併せるのには少し配慮が必要。
イツメンによるとノレブの3インチやSIKUとは親和性が高いとのことで。まあ肝心のSIKUはそこまで多くは持っておらず、ノレブはノータッチなので微妙なところなのだが、考えてみるとノレブもマジョレットと同じくフランス車を多く製品化している。確かに合わせるにはピッタリなのかも。そのSIKUも欧州寄りだし。
このハイエースの旬は夏前くらいで、とうに過ぎ去り、今スーパーで出回っているマジョレットはSUVセレクション2でこのハイエースはカタログ落ち。しかしまだ日本に正規で入ってきていないカラーリングもあるので、カバヤには是非とも「日本車セレクション2」をお願いしたく。
しかし、マジョレットも日本車ブームに乗っからざるを得ないか……と思う一方、考えてみるとマジョレットはマテルよりも日本車を積極的に製品化していた印象がある。
既に多くの金型は古いもので再登場される可能性はかなり低いだろうが、プレリュードやらサバンナRX-7、スプリンターカリブなんて実にチョイスがトミカ的。
なぜ彼らが製品化したのか、改めて考えると不思議だ。あの当時は今のようにタイ他、新興国でリリースされていたようなものでもないだろうし。うーん、歴史をもっと学ぶべきかもしれない。
以下、雑記。ドラマの話。
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